「数字をおいかけず、人間を追いかけよ」松下幸之助最期の側近が語るパナソニックの生きる道

──現在、再起をかけて大規模な改革が必要とされているパナソニック。では、具体的に、どうすべきなのか。ここでは、松下幸之助最期の側近・みんなの党の江口克彦参議院議員に、パナソニック再生についてその思いを聞いた。

──現在パナソニックが再起をかけて臨んでいるまるごと事業について、どうお考えですか?

江口 あれはエコ事業であることを標榜していますが、パナソニックはもう、エコだけで立ち直れる状況じゃありませんね。Fujisawaサスティナブル・スマートタウン構想が成功しても、数百億の単位でしか稼げない。今、エコに取り組んでいますが、国からの補助金に頼ろうという思いが少しでもあれば、失敗するでしょうね。企業が補助金頼みになったら、もう終わりですから。今、本当に将来性を考えたら、ロボット技術や新エネルギー技術、医療技術、それと環境技術という新しい分野にも積極的に出て行かないと。

──そもそも、パナソニック低迷の原因はなんだと思いますか?

江口 松下幸之助という人は「人間を見つめながらの経営」をやっていました。いかに社員が喜ぶか、いかにお客様が喜ぶか、いかにこの国の国民が喜ぶか。しかし、今のパナソニックは、人間を追いかけず、数字を追いかけている。松下幸之助の哲学を失ってしまっている。

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