日経"スクープ逃し"の裏に新聞業界の深刻な人材流出が!?

『日経新聞の黒い霧』

「こんなネタを抜けないようでは、日経の題字を返上したほうがいいんじゃないか」

 2月4日付の日本経済新聞朝刊を見た同社デスクが嘆いた。その前日に公式発表された、国内鉄鋼最大手の新日本製鐵と、同3位の住友金属工業による合併検討のニュースのことだ。このニュースを「日経がスクープできなかった」ことが、業界内で話題になっている。日経といえば、企業ニュースではスクープを取ることを至上命題としており、再編がささやかれていた鉄鋼業界の担当記者も、他社が1人のところを日経は2~3人投入していたという。しかしこのニュースはどこからもスクープされず、2社からの会見をもって発表、という流れとなったのだ。

「担当記者は、デスクからかなり叱責されたらしい。それにしても、最近の日経は人材の劣化が進んでいて、頭数は揃えても、ろくにスクープも取れなくなっているね」(日経中堅記者)

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