"映画と娯楽"を超えた芸術 ドキュメンタリー番組の批評性【中編】

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テレビマンユニオンが先鞭をつけた"報道"番組

『空気人形』
09年カンヌ国際映画祭で絶賛された、マンガ家・業田良家原作による是枝監督の最新作。

是枝 心を持つことが、必ずしもポジティブなことだけではない、ということも重要なテーマでした。人形がだんだん人間に見えてくるプロセスと、人間だと思っていた人たちが形骸化して、人形のように見えてくるプロセスを交差させることも、狙いのひとつですね。そして、ネガティヴなことも含めて、人形だけがその「心」を引き受けていく、という。

神保 ここで、是枝さんがディレクターを務めた08年のドキュメンタリー『あの時だったかもしれない ──テレビにとって「私」とは何か──』(テレビマンユニオン制作)について伺いたいと思います。同年1月、かつてテレビマンユニオンを設立し、テレビドキュメンタリーに多大な影響を与えたメディアプロデューサー・村木良彦さんが亡くなり、その追悼番組として制作されたものです。

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2024.4.28 UP DATE

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