元AV女優にして元女芸人、放浪の末に到達した大胆メッセージ!

『咲き走り☆ホットロード』愛と勇気と涙のブッチギリおんな放浪記。発行/講談社 価格/1500円(税込)

「性別は自己申告。人の数だけ愛の形がある」と全人類を諭すようなフレーズ。言葉の主はすぎはら美里、人呼んで"みりねぇ"。現在は歌舞伎町のミックスバー(ゲイやレズなど、さまざまな「性」が集うバー)経営やメディア出演などで活躍しているが、その過去は元レディース総長で元AV女優、そして元エンタ芸人(コンビ名・Mint姉弟)という、凡人ならざる経歴の持ち主。酒場で出会った東野圭吾大先生も、彼女の人生を聞いて絶句したとか。そんな生きざまを綴ったのが、自叙伝『咲き走り☆ホットロード』だ。

「私、何に関しても垣根がないんですよ。AVに出たのも『エンタの神様』(日テレ)に出たのも、気持ちは常に一緒。とにかくなんでもやってみようという理由だけです」

 まさに自由奔放人生。ただ、その裏では行動すべてに筋を通し、危ない橋も堂々と胸を張って歩いてきた。"歌舞伎町の姉御"となった彼女の酸いも甘いも知り尽くした魅力が、この本にはずっしりと詰め込まれているのだ。

 では、そんなみりねぇの次なる野望は!?

「今はまだ秘密ですが、爆発しますからご期待ください!」

 とのこと。いずれ我々の度肝を抜いてくれるに違いない。最後にみりねぇから悩める若者にメッセージを、とお願いしたところ......。

「ウンコを漏らしてみることは大事。大人になって漏らすと、人生の底辺を味わうわけですよ。悩みなんてどうでもよくなるから、ウンコを漏らしてみてください!」

 やっぱりこの人、タダ者ではない。
(佐藤拓也)

すぎはら美里(すぎはら・みり)

新潟県生まれ。高校を1週間で中退した後、女暴走族「鬼女連」入り。総長に就任。モデル、レースクイーン、クラブのママなどを経て芸能界入り。その後AV女優に転身、一躍トップ女優となり「女・加藤鷹」の称号を得る。03年にタレント復帰、テレビ・ラジオ出演のほか、お笑いコンビ「Mint姉弟」としても活動。現在は、歌舞伎町ミックスバー「ミリタリー」オーナー、ムコ多糖症支援ネットワーク「Mint計画」などタレント活動以外にも多彩な顔を持つ。

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