サイゾーpremium  > 特集  > 裏社会学  > 嘘記事に興味津々、ネットの落とし穴【1】/【フェイクニュース】本当の闇

16年アメリカ合衆国大統領選挙で、でっち上げられたニュースが飛び交ったことで一気に注目が集まったフェイクニュース。偽の情報で人心を惑わす姑息な手段として話題となったが、実はそれはデータ社会が抱える問題の表面でしかなかった。フェイクニュース本当の闇とは?

すべてのニュース記事は、フェイクニュース!?――フェイクニュースは阻止不可能! 個人情報狙う裏のデータビジネスの画像1
“フェイクニュースの申し子”ドナルド・トランプ大統領が発表した「フェイクニュース大賞」に対して、皮肉たっぷりのビルボード。(画像:ロイター/アフロ)

「ローマ法王がトランプ候補支持表明」「クリントン候補が人身売買組織に関与」「イスラム教徒の高校生44%が過激派」「マクロン候補が脱税用の隠し口座開設」「福島原発の(偽)放射能流出経路」などなど、これまで選挙や、災害時の2次被害への影響が主に問題視されてきたフェイクニュース。その勢いは今年も止まりそうになく、むしろ偽情報の標的になる特定人物や領域、また情報量自体も右肩上がりに増えていく気配だ。

 ここ最近目立ち始めているのが、“仮想通貨絡み”のフェイクニュースである。今年2月には、米メディア各社に対して「中国当局が、仮想通貨の取引を全面的に取り締まる」というフェイクニュースが送りつけられる事件が起きた。各社に送られてきたメールには、「人民銀行と香港金融管理局が、ビットコインを含むすべての仮想通貨のサービスおよび活動を全面的に取り締まる」「取り締まり対象は、投資家、採掘者、取引プラットフォームなど関連するすべての個人と機関」などと記されており、併せて人民銀行副頭取・潘功勝氏の主管で、規制案が発表される予定という内容が含まれていた。なお、メールは丁寧にも「@pbc.gov.cn」という中国人民銀行の正式ドメインで送られてきたのだが、後に従業員のPCがハッキングに遭っていたことが発覚。価格の暴落と回復の差益を狙ったフェイクニュースだったことが、調査で明らかになった。

 仮想通貨全体の時価総額は、約70兆円(17年末時点)。万が一、上記の偽情報拡散が成功すれば、送信者はメールひとつで莫大な経済的利益を得ることが可能だったかもしれない。

 一方、ICO(仮想通貨を使った資金調達手法)で莫大な経済的利益を得るため、詐欺のような仮想通貨を誇大宣伝するフェイクニュースも、SNS上で相次いで拡散し始めている。

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