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生活保護受給者を利用した不正事件

関係者らが告発!ホームレスへと広がる貧困ビジネス医療の闇

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生活保護受給者を利用した不正事件

奈良県の山本病院では、西成の生活保護受給者向けのアパートにスタッフが直接出向き、入院の勧誘を行った。結果、入院患者の6割が生活保護受給者となり、病院は彼らに心臓カテーテル検査を行ったかのように装って、診療報酬をだまし取っていたのだ。揚げ句の果てには、手術を強行し、患者が死亡。09年には元理事長らが逮捕された。

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医療用尿パックが尿道に刺さったまま、路上に戻されたホームレスの男性。

 9月3日、厚生労働省は、医療保険や公費から支払われた2014年度の概算医療費が、およそ40兆円に上ったことを発表した。もちろん、高齢化の進行や治療方法の高度化による医療費の増加が占めるところが大きいのだが、筆者がホームレスの取材をしていた際、これまでにも報道されてきた、グレーな医療ビジネスの現状を目の当たりにした。

 筆者は、『ホームレス・スーパースター列伝』(ロフトブックス)をはじめ、ホームレスをテーマにした本を5冊出版している。その取材方法は至って単純。公園や河川敷でくつろぐホームレスに、片っ端から話しかけ、ネタを探すのだ。

 数年前、東京都庁ビルの隣にある公園で60歳くらいの男性に話を聞くと、「チンチンに管が刺さってて、四六時中気になってすごくつらい」と言う。意味がわからず、どういうことかと聞き返すと、男性は片手に持っているバッグを開けて、中からビニール製の袋を取り出した。

「これは医療用の尿パックなんだよ。管の先端が直接尿道に刺さってる」

 男性はそう言うと、服をめくって見せる。おなかには、かなり大きい切開の痕があり、確かに、管の先端はパンツの中に入っていた。

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