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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第17回──【COMIC編1】

「出落ち」から安定した人気を誇りながらも、すっかりマンネリ化した『聖☆おにいさん』

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──趣味の細分化が進み、ますます男女の垣根がなくなりつつある"マンガ"。いくら売れなくなってきているとはいえ、マンガ大国日本の底力は健在です! 何を読んだらいいかわからない? ならばまずはこれを読め!

2011年12月号 COMICクロスレビュー

■ブッダ&イエスの共同生活も7巻目

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『聖☆おにいさん』(7巻)
作/中村光
掲載/「モーニング・ツー」(講談社)
価格/590円 発行日/10月21日
天界で有給を取って外界バカンスを楽しむブッダとイエスの、風呂なしアパート(@立川)での共同生活を、宗教ネタをふんだんに盛り込んで描いたギャグマンガ。08年の1巻発売時から話題を呼んできたが、巻数を重ねるごとに天界の弟子やほかの神たちもやたらと外界に下りてくるようになり、本巻ではゼウスやブッダの最初の師まで登場。

【脚本/演出家・麻草評】
★★★★☆☆☆☆☆☆
もっとユルくてよかったはずだ!
マンネリズムは日常マンガの華。「兄さん、それ前にもやったネタです」なんてのがちょうどいい。でも今回のはちょっと違う。ネタの詰め込みは変わらないのだが、帰省をあっさり諦めたり、PVの完成形を見せないなど、最後まで踏み込まない淡白な印象がマンネリ感を気づかせてしまう。さらに同窓会から疎外されるのも、謀殺のたとえ話も被害妄想じみているし、ヤクザの回など登場人物すべてが狂人のよう。作者は休んだほうがいいのでは?

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