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第2特集
大手メディアが死守する悪癖"記者クラブ"を断罪!【2】

元新聞記者が語る記者クラブの問題点「大手メディアの幻想は崩壊する」──森暢平

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 そもそも記者クラブ制度とはいかなるもので、何が問題なのか? 記者クラブ問題について多くの場で発言を続けているジャーナリズム論の専門家が、複雑怪奇な問題の本質を一刀両断!!

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成城大学准教授・森 暢平氏

──まずは簡単に、記者クラブの歴史について解説してください。

森 暢平(以下、) 1890年に第1回帝国議会が開かれたときにできた「議会出入記者団」が記者クラブの始まり、という説明がよくなされますが、これは、記者が会議傍聴の権利を要求するという意味合いの強いものでした。現在の記者クラブの原型は、1899年以降、外務省、海軍省にできた霞倶楽部、黒潮会などです。現在のように、権力とメディアの持ちつ持たれつの共犯関係が確実なものになったのは、1914年に永田クラブ(官邸クラブ)が設置されたときですね。その後、第2次大戦中に行われた言論統制によって、管理された記者クラブ体制になり、現在のように、官庁の下請け的な姿に変質していきました。

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