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第2特集
絶好調!の嵐はホントにスゴいのか?【4】

ドラマ評論家・古崎康成が語る"嵐"批評 メンバー間で開く"俳優格差"生き残るには月9の出演を!

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──『木更津キャッツアイ』(TBS)や『ごくせん』(日テレ)というヒット作への出演など、俳優としても認知されている嵐のメンバー。一昨年は松本潤主演の『花より男子リターンズ』(TBS)が平均視聴率21・6%を、二宮和也主演の『流星の絆』(同)が22・6%を記録した。ここでは、「テレビドラマデータベース」の古崎康成氏に俳優としての嵐を分析してもらった。

 ドラマ俳優として嵐を見ると、デビュー直後、主演映画『ピカ☆ンチ』監督の堤幸彦が手がける番組やジャニーズの先輩が出演している作品で、メンバー全員が均等にキャリアを積み重ねています。

 しかし、役者として大きく躍進したのは松本潤と二宮和也だけですね。確かに大野智は『歌のおにいさん』(テレ朝)、『魔王』(TBS)で、櫻井翔は『ザ・クイズショウ』(日テレ)でそれぞれ主役を務めていますが、印象は薄く、平均視聴率は10%台前半とあまり振るいませんし、相葉君は今現在『マイガール』(テレ朝)が放映中ですが、それまでは代表作さえ持っていませんでした。その点、松本君の『花より男子』も二宮君の『流星の絆』もインパクトに残る芝居で高視聴率を記録しています。

 ただ、ほかの役者と比較してみた場合、松本君にしても二宮君にしても、ずばぬけて優れているとは言えません。たとえば、倉本聰に絶賛された二宮君の演技も、過去の倉本作品に出ていた吉岡秀隆の芝居にはなかなか及ばないでしょう。彼らの役者としての才能は、あくまで「ジャニーズの中で」とか、「嵐の中で」と制限されてしまう。「ジャニーズ」という枠から出た形では評価しようがないのは気の毒でもあります。

 さらにジャニーズには、一部のタレントを除いて「キスシーンNG」というような、アイドルとしてのイメージを保つためのいろいろな制約があると言われ、それは嵐にも適用されているのではないか。そうなると、どうしてもほかの役者に比べて演技の幅が狭まり、成長も難しい。「ジャニーズ=アイドル」という色眼鏡を差し引いても、嵐が俳優として成長するかは疑問符がついてしまいます。

 ただ、ジャニーズ事務所にとっては、ドラマでの芝居は展開の一つに過ぎないでしょうから、必ずしも役者のナンバーワンになることが至上命題とは思っていないのかもしれませんが(苦笑)。

 また、同グループはテレビ局との関係もかなり偏っています。彼らのドラマはほとんどがTBSと日テレ。次にテレ朝が多く、連ドラに限れば、フジがほとんどありません。現在これだけ人気があるならば「月9」の主演に抜擢されてもおかしくはないのに、今のところそんな動きは見られない。それどころか、フジのほうが、嵐と距離を置いているスタンスのように思えます。

 ドラマの視聴率が低迷している中でも、最近のフジのドラマは総じて理屈を超えた非現実的なストーリーやオチが強烈で、エンターテインメント性が非常に強く、一般層に影響力の強い「テレビドラマの王道」というイメージがあります。中でも「月9」という枠は依然として重要な意味を持ち、役者にとっても知名度アップや演技力の向上という点でメリットが大きい。今後、一般視聴者が抱いている「ジャニーズにしては演技がうまい」という固定観念から脱却するためには、フジのドラマ出演が大きな鍵となるはず。ぜひ嵐にはフジの「月9」に挑戦してほしいですね。(談)(構成/百圓雷太)

古崎康成(ふるさき・やすなり)
1966年、大阪府生まれ。ドラマ情報サイト『テレビドラマデータベース』運営。3月まで東京新聞紙上にて『言いたい放談』(隔週月曜)。このほか、別冊宝島やテレビ情報誌などで執筆。


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