ヨウジヤマモトがデザインを担当? ファッションブランドとしての“無印良品”研究

 生活雑貨や食品のほか衣服も多く取り扱い、全世界で700店舗を展開する無印良品。シャツやニットなどのシンプルなアイテムは人気が高く、ユニクロ等の製品と比較されることも多い。では、“ファッションブランドとしての無印良品”はどのような特徴を持っているのか。またファッション業界ではどう評価されているのだろうか。業界関係者に話を聞いた。

『無印良品とはじめるミニマリスト生活』(KADOKAWA)

 シャツやデニムなどの製品はユニクロと比較される機会も多い無印良品。そのファッションアイテムは「デザインは極めてベーシック」「価格に対して高品質」というイメージが強く、価格帯はファストファッションと同程度~やや高めという印象だ。

 では、「アパレルブランドとしての無印良品」は、ファッション業界関係者からはどう見られているのだろうか。メンズファッションバイヤーのMB氏は次のように話す。

「公表はされていませんが、無印の洋服のデザインはヨウジヤマモトが手がけたものもあると言われています。シンプルなシャツやニットの評価はとても高いですね。一方で無印は雑貨や食品も販売していますし、アパレル側の人間からすると、ユニクロやファストファッションのお店とは立ち位置が違う存在なのかな……とも思います」

 では、具体的にはどこが違うのか。

「ユニクロはベーシックを謳いつつも、やっぱりトレンドは追いかけているんです。パンツやシャツなどの定番品も、トレンドに合わせて裾幅や肩幅を変えていますし、最近流行のビッグシルエットのアイテムも積極的に扱っています。一方で無印にはビッグシルエットのアイテムもほとんどなく、定番品のデザインを大きく変えることもない。“本当の意味でのベーシックウェア”を作り続けているイメージです。流行を追いかけないという点で、やはりファッション業界からは一歩身を引いている印象がありますね」

 メンズファッション誌の編集者も、「無印にもビッグシルエットを意識したアイテムは少しありますが、ユニクロほど思い切らないんですよね」と話す。

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