【CHAI】「“かわいい”の概念を覆したい」コンプレックスが多い“中の下”のオンナたちが抱く野望

――写真を見てわかる通り、ルックスをウリにしたガールズ・バンドではない(失礼!)。だが、彼女たちは「NEOかわいい!」と歌い、その楽曲は国内外の音楽ファンを唸らせているのだ。

(写真/草野庸子)

“ガールズ・バンド”は大変だ。今でこそさまざまなタイプがいるが、音楽性やスタンスで男性バンドと比較される状況はまだ続いている。昨年頃から各所で話題のCHAIは、高い演奏力を備え、ロック、ファンク、ディスコ、ニューウェイヴ、エレクトロと、年代もジャンルも多様な音楽をセンスよく消化する。それに対して「男勝りの~」といったありきたりな形容は控えて、彼女たちの感性はどこから来たのか探ってみた。

マナ 「(好きな音楽は)メチャメチャあるよ。今好きなのはザ・エックス・エックス、ジャスティス、ブルーノ・マーズ、トム・トム・クラブ、CSS、ベースメント・ジャックス、ジャスティン・ビーバー……。でも、ひとつのバンドとかジャンルとか年代を深追いしない。いいとこどりっていうか」

ユウキ 「あるバンドの1曲だけすごい聴いてるとか、そんな感じ。で、ちょっとしたら飽きて、違うバンドの曲が好きになったり」

 そしてガールズ・バンドは、なにより“かわいい”かどうか、という判断をされてしまうものだ。

マナ 「かわいい子がヘタウマで許される状況を、変えたい。ガールズ・バンドっていうと、やっぱそういうほうが人気じゃんね」

 1stアルバム『PINK』の収録曲「sayonara complex」では、「“かわいい”はモチベーション」としながらも「かわいいだけの私じゃつまらない」と歌う。

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2024.4.28 UP DATE

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