【漢】オレもガッツリ共感した『特攻の拓』の"粋がり"と"痛み"

漢(かん)
1978年生まれ。新宿出身。2000年代にMSCの顔として頭角を現す。12年に自身のレーベル〈9SARI GROUP〉を設立。15年よりフリースタイルバトル大会「UMB」を再始動。現在、『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)に出演中。


『疾風伝説 特攻の拓』1巻より。

 オレは中学で勉強の世界からドロップアウトして本を一切読まなくなって、マンガですら最後まで読み切ったのは『疾風伝説 特攻の拓』【1】『殺し屋1』【2】だけ。まあ、思春期には恋愛に対するあこがれで『BOYS BE...』にハマったこともあったけど(笑)。

 それはともかく、『特攻の拓』は中2・3の頃に初めて読んだのかな。当時、地元・新宿の暴走族は5人くらいしかいなかったんだけど、まだ川崎とか横浜とかの暴走族がパレードみたいなことしてた時代だった。だから、共有してないけど存在は知ってる不良文化として暴走族に関心はあって、そういう意味であのマンガを楽しんでたところもある。やっぱり日本の不良なら、誰もが一度は暴走族に興味を持つもんでしょ。ただ、主人公の拓はもともと、いじめられっ子。その設定は『カメレオン』とも少し似てたけど、『特攻の拓』のほうが表現がバカげてなかったし、「粋がってみてぇ」っていう拓の純粋な気持ちには共感したよ。

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