本当に「失敗は成功の母」か? ああ、懐かしの“消えた食品”たち

――ここでは黒歴史商品の代表選手たちをピックアップし、それぞれの売れなかった理由や当時の状況を解説していこう。

(絵/藤本康生)

アメリカでは大ヒットしたものの……
■タブクリア
[発売元]日本コカ・コーラ [販売時期]93年~94年

■“透明”すぎて誰にも見えなかった?
発売当時、アメリカでは透明色の清涼飲料水がブームになっており、タブクリアは日本におけるブームの火付け役として上陸したが、売り上げは期待を大きく裏切るものであった。その理由として単純に味の問題が挙げられる。この商品の味付けは人工甘味料のみで行われており、明らかに体に悪そうという印象がぬぐえなかった。また当時は小型のペットボトルは開発されておらず、透明という商品の特色を、視覚的に伝えることができなかったことも要因となった。ペットボトル飲料が普遍的になった今こそ、再発売が期待される商品である。


(絵/藤本康生)

麺の製法をめぐり訴訟問題に発展
■QUICK1
[発売元]明星食品 [発売時期]82年~84年

■販売終了もクイックでした!
お湯を入れてわずか1分で食べられるという手軽さが大きな反響を呼んだが、「麺が伸びやすい」「スープ用のお湯が冷めず熱すぎる」などの問題が消費者側から寄せられ、人気はがた落ち。さらに日清食品が当時実用新案権を持っていた「中空保持構造」を明星食品が無断でQUICK1に採用していたことが明らかとなり、83年に訴訟問題へ発展。商品イメージの低下を余儀なくされた。結局発売から2年後に販売は終了した。しかし今年2月、31年の歳月を経て、「Quick1」として再発売された。



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