アートなチ◯コ写真は"わいせつ"ではない!? 法的にアウトになる性器写真の基準とは?

──結局のところ、どのような性器のカットが収められた写真集が日本の法律に引っかかってしまうのだろうか? ここでは、“ゲイジツ”側の見解はさておいて、その法的なボーダーラインについて弁護士に話を訊いてみた。

レスリー・キー写真集『PRESENT』

 ここまで性器が写った写真集をいくつか取り上げてきたが、それらはやはり日本では法に抵触し得るものなのか? 刑事事件に詳しい長谷川裕雅弁護士は、こう話す。

「刑法第175条のわいせつ物頒布等の罪で、摘発される可能性はあるでしょう。そこでは、『わいせつな文書、図画、その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する』と定められています。写真集に関していえば、たとえ少部数でも自費出版でも、わいせつ物を不特定多数に頒布し、利益を得た場合は処罰の対象となる。また、写真家だけでなく、そうした頒布行為に大きく加担した出版社や印刷所も共犯の罪に問われます」

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