"安倍総理ラブ"な自衛官たちが告白する国防軍化と自民党への期待

士気高まる自衛隊

安倍晋三新総理の誕生で、自衛隊の士気が高まっているという。もともと自衛隊幹部は防衛庁の省昇格なども実現した自民党支持者が多いため、現場の自衛官たちも「上へ右ならえ」(自衛官)で同党びいきの傾向が強いという。今回は、そんな自衛隊の中でも特に安倍総理を評価する現役自衛官たちに、「安倍ラブ」の理由や、自民党政権への期待などについて語ってもらった。

『総合国防マガジン 自衛隊FAN』(双葉社)

【座談会参加者】
A:海曹長…40代 
B:海曹長…40代
C:1等海曹…40代

──今回は、実際に海上自衛隊で隊務を遂行する下士官のトップである海曹長と、その1つ下の階級である1等海曹の方々にお集まりいただきました。まず、3年3カ月続いた民主党政権を、皆さんはどのように見ていましたか?

A 悪夢のようでした。特に尖閣諸島中国漁船衝突事件【1】では、時の官房長官・仙谷由人が、私たち自衛隊を「暴力装置」呼ばわりしました。あの発言は、自衛隊員の士気を著しく損なわせるだけでなく、プライドをひどく傷つけるもので、到底許せるものではありません。

C 失言・訂正の繰り返しで国防知識ゼロをさらけ出した、田中直紀防衛大臣(在任期間‥2012年1月~6月)もひどかった……。田中大臣の在任中、本省庁(東京・市ヶ谷)は幹部たちを含め、空気が緩みきっていました。その後、自衛隊出身で国防のエキスパートである森本敏氏に交代すると、一気に引き締まりましたが。

B そもそも民主党は中国や韓国と親しい旧社会党の流れをくんでいる。その政権の総理、防衛相の下で、私たちが命を張るのは、納得がいかなかった。

──東日本大震災では、自衛隊は被災地の復旧活動で活躍しました。最高指揮官である菅直人総理(在任期間:10年6月~11年9月)と北澤俊美防衛大臣(同:10年9月~11年9月)に対する評価はいかがですか?

『自衛官』
防衛省職員のうち、陸・海・空の自衛隊に所属し、実際に現場で隊務を行う特別職国家公務員。制服組、武官とも呼ばれ、その数は約23万人(2009年)にも及ぶ。

C 菅総理は、震災復旧が急務な時期に、防衛大学校【2】の卒業式にわざわざ参加しました。歴代総理が出席しているからとはいえ、現場の自衛官の間では、「国難ともいう時期に、いったい何を考えているのか?」という声が広がりました。総理が防大の卒業式に出たいと言っても、それを諫め、国事に邁進するよう意見具申するのが防衛相ではないですか? そのようなトップたちを、私たちはまったく尊敬していませんでした。

──民主党政権時代、防衛省は同党議員から資料提供などを求められても、「どうせ理解できないだろうから」と、真面目に対応していなかったというのは、本当ですか?

A 内局(防衛省本省)や幕(陸・海・空の三自衛隊の幕僚監部)などの上のほうの話ですが、「よくやった」という感じですね。

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