【なでしこに次ぐ!?日本代表】──スタメンは"障害者"に"ホームレス"のマイナーサッカー

──発展めざましい日本のサッカーの裏で、新しいサッカー競技が続々と登場中!

音だけをたよりにゴールを目指す!

なでしこに次ぐ!?日本代表【1】──座頭市ジャパン

「コーラー」と呼ばれる健常者が相手ゴール裏に控えており、彼の声を頼りにゴール位置を把握。
目の見えない選手たちが華麗なシュートを決める!

■視覚障害者たちの静かな戦い

12月のアジア選手権で注目を集めるのが、FWを務める加藤健人。前回の北京パラリンピック予選では、緊張のあまり「自分がどこにいるのか、わからなくなってしまった」と、メンタル面の弱さに泣かされたが、4年を経てこの欠点を克服。日本代表のエースとして、華麗なゴールを決めてくれるはずだ! 

 シーンと静まり返ったスタジアムに、息を潜めて見守る観客。そして目隠しをしてボールを追う選手たち。さらに「ボイ!」と謎の声を上げる選手……。

 決して盛り上がっていないわけではない。この「ブラインドサッカー」は、視覚障害者のために1980年代に開発された。現在の国内での競技人口は、およそ400人余りだという。

 フットサルと同様に5人のプレーヤーによって行われるこの競技。あたかも座頭市のように、目の見えない人々が、どうやってプレーをするのだろうか? 「ボールの中に鈴が入っているので、音でボールがどこにあるかがわかります。また、選手がお互いに声を掛け合うことによって競技が成立しています。まさにコミュニケーションが問われるスポーツですね」(日本ブラインドサッカー協会)。試合の様子を一目見れば、視覚障害者というのが信じられないほどに、迫力のプレーが展開されている。

 04年のアテネパラリンピックから正式種目になったブラインドサッカーだが、日本代表はまだ出場未経験。今年12月に仙台で開催されるアジア選手権では、残り1枠となったこの出場権を懸け、韓国やイランなどと白熱した戦いを繰り広げる!



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