プロ書評家・吉田豪が選ぶ「芸能プロの権力」がわかる本──華原朋美が再起をかけて直訴! 芸能界を牛耳る有力者たちの影

(写真/磯部昭子 A/M)

 今回は、暴露本といった類いではなく、タレント本の中の何げない記述から、芸能プロの闇が垣間見える本を3冊ご紹介します。

 まずは『ケンちゃんの101回信じてよかった』【1】。この本の著者は、1970年代を中心に人気を博したTBSのドラマ『ケンちゃん』シリーズの初代ケンちゃん役で知られる宮脇康之氏(現・宮脇健)。彼は子役界の頂点として横暴の限りを尽くすも、自身の家庭崩壊と共に没落していきます。この本は、そんな彼が2004年にネットワークビジネスで、再び成功した時に出した自叙伝です。

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