サトエリ&なめ子が、あの名作をみずから手がける!! 『ライ麦畑でつかまえて』独自の完成で翻訳対決

──当特集【3】で「翻訳マル秘談義」を行ったこの2人が、村上春樹も訳したサリンジャーのあの名作シーンを訳し比べ。翻訳文から、2人の完成が垣間見える?

【原書】
[平易な英文でとっつきやすい!?]
『The Catcher in the Rye』(J.D.salinger、1945年)
What Ihave to do,I have to catch everbody if they start to go over the cliff-I mean if they're runningu and they don't look where they'regoing I have to come out from somewhere and catch them.That's all day. I'd just be the chatcher in the rye and all.I know it's crazy, but that's the only thing I'd like to be.I know it's crazy.


【旧訳】
[「名訳」の誉れ高い超有名訳]
『ライ麦畑でつかまえて』(白水社 64年)野崎孝/訳
僕のやる仕事はね、誰でも崖から転がり落ちそうになったら、その子をつかまえることなんだ──つまり、子供たちは走ってるときにどこを通ってるかなんて見やしないだろう。そんなときに僕は、どっからか、さっととび出して行って、その子をつかまえてやらなきゃならないんだ。一日じゅう、それだけをやればいいんだな。ライ麦畑の捕まえ役、そういったものに僕はなりたいんだよ。馬鹿げてることは知ってるよ。でも、ほんとになりたいものといったら、それしかないね。馬鹿げてることは知ってるけどさ。


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