つげ義春から『バクマン。』まで業界裏話を晒す『マンガ家マンガ』、最大のタブーは"極貧"と"怨念"!?

──少年マンガ誌で"売れる"マンガを発表するために悪戦苦闘する2人の若者を描いた『バクマン。』。あまり知られていないマンガ編集部を綴った同作は、高い評価を得た。そもそも、マンガ家マンガというジャンルは昔からあったようだが、そこには恨み節も多いようで……。

『マンガの道』

 マンガ家自身とその業界をテーマにした「マンガ家マンガ」は、ここ数年のマンガ誌には、必ず一本は連載されている鉄板ジャンルである。「週刊少年ジャンプ」(集英社)を舞台にした『バクマン。』【1】、高橋留美子やあだち充、そして作者である島本和彦がなぜ売れたかを解析する「週刊ヤングサンデー」の『アオイホノオ』(共に小学館)、さらに非常識きわまりないマンガ家や編集者、ファンの言行を描く「コミックビーム」(エンターブレイン)の唐沢なをき『まんが極道』【2】と、そのアプローチは多岐にわたっている。2010年5月には、大御所・永井豪が『デビルマン』を執筆した当時を振り返る『激マン!』の連載が「週刊漫画ゴラク」(共に日本文芸社)で始まるなど、大作回顧録的作品も目に付くが、これらは"業界の内幕をここまで描いて大丈夫か!?"などと謳われているものも多い。だが、本当にマンガ家マンガは業界の内幕を暴露しているのだろうか?

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