「ペット保険」は未成熟? 病状を訴えられないペットにつけ込む悪徳業者

 人間の命から自動車や住宅まで、人間が"価値"を見出すものにはたいてい、保険がかけられている。昔とは比べものにならないほどペットの価値も上がったことにより、当然のことながらペットに関する保険も誕生している。そのものズバリの「ペット保険」という名称で、加入できる動物は主に犬と猫というものがほとんどだ。

インターネットで検索しさえすれば、ペット保
険の案内ページは簡単にみつかるが......。
(画像と記事の内容は関係ありません)

 補償内容は、ペットが病気にかかって入院や通院、手術をした際の費用などを支払うというものが一般的。昔であれば、ペットが病気になってもそのまま看取るのが普通であったが、現在では「ペットも家族の一員」という意識が高まり、動物病院に連れて行くことが当たり前になっているからだ。人間ならば、健康保険制度の存在ゆえに医療費の自己負担分は低く抑えられるが、ペットの場合は自由診療であるために全額自己負担となり、医療費が高くなる。ペット保険は、その負担を補うことを目的としているわけだ。保険料は種類や年齢などによって異なるが、月額数千円というのが一般的だという。

「ペット保険は、30年ほど前にペット先進国のイギリスで発祥したとされている。欧州ではすでに定着している国が多く、多くの保険会社はペット保険を取り扱っている。イギリスを例に取れば、同国のペット保有者のうち、15%程度がペット保険に加入しているというデータもある。日本でも10年ほど前からペット保険を扱う業者が出始めているが、ペット保有者に占める加入者の割合は1%を下回るという推計があるように、欧州と比べると相当遅れていますね」(保険業界関係者)

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