見出しはコワモテ、中身はフツー......数十万部発行の学会系雑誌の"強さ"の秘密とは?

 昨年の幸福実現党結党以来、本誌ではその支持母体である幸福の科学に注目し、一挙一動をウォッチしてきましたが、本誌と宗教団体のカンケイは意外に古く、創刊当初から色々な教団をネタにさせていただきました。中には、××になったこともありましたが、それも今では良い思い出......でもありません(涙)。ただ、日本最大とも言える宗教団体・創価学会については、さまざまなアプローチで、その問題点や魅力を浮き彫りにしてきたつもりです。件の歴史的政権交代により野党になったしまった公明党の支持母体・創価学会にエールを送るつもりで、創価学会系メディアの奮闘ぶりを堪能してください。

(以下、本記事は『月刊サイゾー』2008年7月号に掲載されたものを、再構成したものです)

(絵/マー関口)

電車内の派手な中吊り広告で見出しだけは眺めたことはあっても、実際に読んだことのある人はきわめて少ないであろう、「潮」「第三文明」「灯台」「パンプキン」の創価学会系4大雑誌。そこで、勇気を振り絞って(?)これらの雑誌を徹底研究!! 学会系メディアからは、「創価学会の今」が垣間見える?

池田大作氏。1960年に、32歳で創価学
会第3代会長に就任。79年以降は、「名
誉会長」のポストにある。

「教育は『価値創造』の聖業」(「第三文明」)、「希望の世紀へ 生命の世紀へ」(「灯台」)、「平和の文化と国連を語る」(「潮」)、「哲学ルネサンスの対話」(「パンプキン」)──。

 これらは、他メディアではまずお目にかかれない池田大作・創価学会名誉会長のインタビューが毎号のように掲載され、一般に"創価学会系雑誌"と称される4雑誌の08年6月号の見出しである。新聞各紙や列車の中吊りに躍る、こうした"壮大な"見出しと、それに続く池田氏の名。さらに、学会を破門した宗門である日蓮正宗や、反学会メディアなどを痛烈に批判する記事の見出しと合わせ、インパクトは抜群だ。広告それ自体が、一種独特なメディアと化している印象である。

 のみならず、各誌の発行部数も相当なもの。『マガジンデータ2007』(社団法人日本雑誌協会)によれば、「潮」(潮出版社)の印刷証明付部数は、総合月刊誌としては「文藝春秋」(文藝春秋)の約62・7万部に次ぐ、約43・4万部。また、主婦向けの生活実用情報誌「パンプキン」(潮出版社)は、「暮しの手帖」(暮しの手帖社)の公称発行部数16・0万部を上回る印刷証明付部数21・8万部を誇る。

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