タニマチ募集の"PR効果"? ヤクザが雑誌に登場し続けるホントの理由

──青少年が利用するコンビニエンスストアに暴力団を美化する雑誌を置くと、誤った憧れを助長するため、撤去を願いたい──。4月、福岡県警の要請により、ヤクザ専門雑誌が福岡県のコンビニから姿を消した。その裏には、当局も眉をひそめるヤクザと雑誌の深すぎる関係があった!?

溝下秀男四代目工藤会名誉顧問の著書『極道一番搾り』。

「あからさまな工藤会潰しにほかならない」

 4月1日に施行された福岡県の暴力団排除条例(以下、暴排条例)は、暴力団に資金提供を行った企業や個人に対し罰則を科す、全国初の条例として話題となった。条例施行に併せて同県警は、県内のコンビニエンスストアに対し「暴力団を美化する風潮がある」雑誌・マンガを、青少年に対する有害図書として撤去するよう要請。実はそれ以前の昨年12月にも、県警は県内の主要コンビニに対し、暴力団を専門に扱った月刊誌やマンガなどの名前をリスト化、撤去を要請していたことが発覚、それらを受け、コンビニは条例施行に併せて撤去を始めたのだ。

 そのリストには、雑誌はいずれもメディアボーイが発行する「実話時代」、「実話時代BULL」(2010年3月号で休刊)、「別冊実話時代」、マンガは竹書房発行『実録ピカレスクシリーズ』の73作品が挙げられている。冒頭のコメントは、広域暴力団三次団体関係者による、雑誌に関してはメディアボーイ発行のもののみが規制対象になったことを受けての感想だ。

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