UFJ と三井住友の死角とゆうちょが握る地銀の生命線

UFJ

表面的な数字だけを見ると、メガバンクの3行では、現在、メガバンクの中では三菱東京UFJが頭ひとつ抜きん出ているが、アメリカ発の金融危機の傷跡は深く残っている。
ニッポンという井戸の中から、なかなか抜け出せないメガバンクの展望は……?(絵/ENLIGHTENMENT)

 二強一弱といわれる日本のメガバンク。民主党政権の発足と亀井静香金融担当大臣の就任により、その構図はどのように変わったのだろうか? 経済ジャーナリストの須田慎一郎氏に聞いた。

──民主党政権誕生以降、金融界の勢力図はどのように変わりましたか?

須田 二強(UFJ・三井住友)と一弱(みずほ)という構図に大きな変化はありません。メガバンク3行に衝撃を与えたのは、昨年12月にバーゼル銀行監督委員会(スイス)が出した自己資本規制案でしょう。これは銀行に対してコア資本(中核的自己資本)の比率を高めることを求める規制案ですが、UFJ、三井住友は大型の公募増資で資金を調達し、すでにこの状況を切り抜けた感があります。一方、みずほは出遅れました。仮に今後増資を実施したとしても、時間のズレはすでに大きく、危機管理上のネガティブな印象はぬぐえません。

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