お笑いプロレタリア・ TKO が抱える 映画『蟹工船』よりハードなトラウマ

(撮影/有高唯之)

「苦労顔が役にぴったりだということで、監督から出演のお話をいただきました。僕ら14年間大阪で腐ってたんで、苦労が顔ににじみ出てるんでしょうね」(木下)

 劣悪な環境で、人間扱いされないほど酷使される出稼ぎ労働者を描いた映画『蟹工船』が、このたびDVDとなった。実力派俳優が名を連ねる同作で、見劣りしない好演を見せているのが、お笑いコンビ・TKOだ。芸歴18年、過去4回の東京進出に失敗。今やっと多忙な生活を手に入れた2人からすると、『蟹工船』にも別な見え方があったよう。

「僕らが演じた労働者は、もちろん体力的にはものすごい過酷でしょうけど、仕事はあるんですよね。僕らずっと仕事がなくて、精神的な苦しみを味わってきたので、『僕らよりはましやな』って頭をよぎったこともありました(笑)」(木本)

 今や当たり前のようにテレビで目にする彼らだが、仕事がなかったトラウマは想像以上に脳裏に焼き付いて離れないようだ。

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2024.4.30 UP DATE

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