警察、学会、農業......の危険な裏 告発本が明らかにした「日本の闇」

──内部関係者や業界関係者が、自らが活動する場の不正を告発するには多くのリスクがつきまとう。だが、そんなリスクを顧みずに、著者が強い信念のもとに著した"闘う告発本"のうち、09年に出たものをいくつか紹介しよう。

まずは行政の不正を暴いた告発本から紹介しよう。昨今話題の事業仕分けは、いかに税金の無駄遣いが横行しているかを白日の下にさらしたが、無駄遣い以上に悪質といえる国家による"横領行為"を糾弾するのが、『現職警官「裏金」内部告発』【1】だ。

 著者の仙波敏郎氏は、2005年に現職警官でありながら、警察の裏金作りの実態を告発会見で明らかにした人物。仙波氏いわく、現場の警察官たちが、膨大な量のニセ領収書を書くことにより、自覚のないまま億単位の裏金作りに関与しているというのだ。

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