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第1特集
山口組は本当に壊滅するのか?【3】

識者が語る山口組・宮崎学「懸念される犯罪の地下化──キツい締め付けは悪循環を生む」

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 2010年は山口組の大幹部が相次いで逮捕され、マスメディアは「山口組崩壊か」と騒ぎたてました。ですが、こうした取り締まりは今に始まった話ではありません。60~70年代にかけての「第一次頂上作戦」や92年施行の暴対法などはターゲットが山口組だったことは明らかでした。

 しかし、山口組は、そしてヤクザ社会はなくなったのでしょうか?

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宮崎学氏の著書『近代ヤクザ肯定論 山口組の90年』

『警察白書』によると、「暴力団員数」は92年から約10万人と20年近く変わっていないばかりか、ほぼ半数の4万人余が山口組の組員という"寡占化"が進みました。すなわち、取り締まりが山口組を大きくしたのです。

 かつてのような表立った強行犯的な違法行為は減っていますが、今後この「力」が急速に衰えるとは考えにくい。ただ、変容は止められないでしょう。そのひとつが"地下化"です。例えば海外のマフィアは、自分たちは表に出ず、大学教授や弁護士などを役員にして企業を運営していますが、日本もそうなってきています。現在もカタギの名前を借りて合法・非合法の経済活動をしているのは普通のことです。「事始め」や「継承式」などの伝統は廃れ、その意味でのヤクザはなくなるかもしれませんが、マフィアという「より悪い形」になるだけのことです。一方で、「平成の頂上作戦」といわれる昨秋からの逮捕劇は、山口組とその傘下以外の組織の幹部に対しても続いています。もっとも10万人ものヤクザをすべて取り締まるわけにはいきませんから、主にターゲットにされているのは司忍組長が会長を務めていた弘道会。しかし、その内容を見ると大抵は微罪の形式犯ばかりで、起訴猶予案件がかつてないほど増えています。これは捜査能力の低下もあるのですが、警察はある意味ブランドである「弘道会組員を逮捕した」という新聞の見出しが欲しいだけで、その後の起訴や裁判の結果には責任を感じない。

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