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第1特集
使用はいいのに所持はアウト?

ドラッグを取り締まるための法律――「薬物四法」の中身と成立秘話

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――日本で薬物を取り締まる法律には「薬物四法」があり、薬物ごとに適用される法律が異なる。しかし、覚醒剤の「使用」は罪に問われるものの、大麻の「使用」については罰則がないなど、その中身はあまり知られていない。そこで、これらの法律の中身やその歴史を改めて見ていきたい。

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覚醒剤取締法
覚醒剤の乱用による保健衛生上の危害を防止するため、覚醒剤および覚醒剤原料の輸入、輸出、所持、製造、譲渡、譲受および使用に関して、取り締まりを行うことを目的とする法律。「覚醒剤」と「覚せい剤」と表記にバラつきがあったが、今年の4月1日から「醒」が常用漢字になったため、今後は「覚醒剤」だけになる。

 芸能人が薬物事件で捕まると、「覚醒剤単純所持の疑い」や「大麻取締法違反」というワードが報道でよく出てくるが、正直その罪の違いや、法律の中身はよくわからない。そこで巻頭企画として、ここでは基礎的な薬物に関する法律を改めておさらいしていきたい。

 まず、日本国内において薬物の流通や管理の仕方を決めている法律のうち、基本となる4つの法律「大麻取締法」、「覚醒剤取締法」、「麻薬及び向精神薬取締法」、「あへん法」を合わせて「薬物四法」という。

 グラディアトル法律事務所の伊藤琢斗弁護士によれば、薬物の有害性などは物によって性質が大きく異なるため、罪の重さも4つの個別法で一つひとつ細かく規定しているのだという。

「大麻取締法は名前の通り大麻。覚醒剤取締法は覚醒剤、シャブと呼ばれるもの。麻薬及び向精神薬取締法は、ヘロインやコカイン、MDMAなど。あへん法はケシの実と、ケシの実の外側のケシ殻と呼ばれる部分、そしてケシの液汁を固めたり加工したりした『あへん』についての規制です。法律の成り立ちもそれぞれで、大麻には使用罪がないなど細かい違いはありますが、基本的には物が違うだけで目的・内容は同じ。どの法律でも主に輸入・輸出、製造、所持、譲渡などについて規制するものになります」

 また、「麻薬特例法」とも呼ばれる「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」という法律を加えて、「薬物五法」という括り方をすることもある。

 他方で、ひと昔前に社会問題となった、危険ドラッグや脱法ハーブなどに関する規制は、これらの法律とは別に、精神的作用を及ぼす医薬品の流通などについて規制する「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に含まれているという。

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