サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > メディアの美人プロパガンダ【1】/進化する【美ジネス】の最前線

――美人になりたいという欲望に対応し、美容はビジネスとしてさまざまな発展を遂げてきた。戦後日本は欧米的な美意識に追いつかんとしてきたが、昨今では“韓国人になりたい”というハッシュタグが人気となるなど、必ずしも単一的な価値観にとらわれていないようだ。変容する美意識と対応する業界の展開とは?

資生堂にパナソニック、そしてベンチャー企業も続々……人工皮膚で細胞レベルから整形!? テック化する『美ジネス』最前線の画像1
男女ともに人気のある水原希子。見た目の美しさだけでなく、自分らしさを積極的に表現することで常に話題の渦中にあって、目が離せない!

 美しくなりたいという欲望には、悠久の歴史がある。民族や国籍、また世代も不問だ。化粧品&スキンケア用品、整形、ファッション、ヘアサロン、フィットネスなどなど、多くの産業は美しさを求めるその欲望と共に発展してきた。おそらく、特に女性が持つ美への欲求は、今後も未来永劫、変わることはないだろう。一方で、女性に美しさを求める男性の欲望にも際限はない。誤解を恐れずに言えば、アイドル産業や水商売、そして性産業などでは、自分好みの女性を見たい、もしくは触れたいという男性の欲望をかき立てるビジネスが、これまで作られてきた。

 そんな、美を追求するビジネス、略して「美ジネス」は、現代社会においてさまざまな新しいカタチとして登場し始めている。特筆すべき共通点は、インターネットなど新たなテクノロジーを取り込んだり、もしくはその影響を強く受けているという点だ。ここでは、人の美しくありたいという欲望に根差した新しい美ジネスの実態をいくつかのぞいてみよう。

 2018年4月、「Meily」という新たなサービスが日本で立ち上がった。これは、美容医療、すなわち整形をした人や整形をしたいと考えている人たちが、互いに情報交換を行うためのSNSサービスだ。利用者は整形手術例の写真や、抱えている悩み&疑問をシェアすることができる。これまで、日本社会において整形は「人知れずするもの」というイメージが強かったためか、ネット上の情報は錯綜しがち。まとまりがなく信ぴょう性にも欠けた。自身も数百万円かけて整形を行ったという川井優恵乃CEOらは、そんな美容医療で美しくなりたいというユーザーの悩み=需要をとらえることを狙う。今後、整形手術を安心して受けるための保険や、整形資金を捻出するための金融サービスを創出・巻き込んでいくというのも同サービスの目標のひとつだ。

「整形大国である韓国では昨今、最新のテクノロジーとして注目を集めているブロックチェーンを使った情報共有サービスも始まろうとしています」

 そう話すのは、韓国メディア記者・R氏だ。実際に同国では「BeautyBloc」というブロックチェーンプロジェクトが動きだしている。病院や医師、保険会社、消費者が必要な情報を共有することで、誇大広告が問題となっている韓国の整形・美容市場の信頼性を回復するという目的がある。具体的には、医師が「説明義務を果たしたか」「過剰診療をしていなかったか」などのデータベースを作り、改変が限りなく難しいブロックチェーン上に記録していく。情報提供者には、見返りとしてトークン(仮想通貨)が支払われる。なお、BeautyBlocは18年の段階で、韓国内の整形外科、数十事業所が活用しており、今後は韓国だけでなく、中国・日本にも事業が拡大される計画とのことだ。

 MeilyとBeautyBlocはいずれも、美容整形に関する情報をデジタル空間で共有・精査するところに商機を見いだしているという意味では、類似性を持つ美ジネスといえるかもしれない。一方、米国の美容整形医院であるSSKでは、豊胸手術にVR(仮想現実)を導入している。施術前と施術後の変化を事前にVRで確認させることで、安心や納得を引き出そうというものだ。こちらも、“未来の情報”を従来の整形施術に組み込んで差別化した、新たな美ジネスのカタチといえる。

それは、白雪姫の鏡――パナソニックの美テック

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