サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 歴史を変えた【報道写真】の光と影

――報道写真の歴史を代表する1枚、ロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」は、戦闘中の写真ではなかったことが現在では確実視されている。そしていま、デジタル技術の進化によって、報道写真の加工処理が問題となっているという。フォトジャーナリズムは、どこに向かおうとしているのか? 最前線の報道写真家にフォーカスし、その現状を読み解く。

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イスラエル軍戦車に発砲していたパレスチナ武装勢力のメンバーが、イスラエル兵に狙撃され死んだ。ラーマッラー・西岸地区・パレスチナ。2002年。(広河隆一『新・人間の戦場』より)

 4月17日。ニューヨークのコロンビア大学で発表されたピュリツァー賞。1917年の開始から101年目を迎えた今年、特集写真部門を受賞したのは、ロイター通信が撮影した、ミャンマーを逃れるロヒンギャ難民を写した写真だった。

 ミャンマー政府によって、市民権や就学、受診など、国民としての基本的な権利を奪われたロヒンギャの民は、軍の掃討作戦が始まったことで、生まれ育った土地を捨てざるを得なくなった。

 子どもや老人らが、わずかな全財産をまとめた荷物を背負い、列をなして逃避行を続けるその姿は、フォトジャーナリストの広河隆一氏が発行人を務める雑誌「DAYS JAPAN」(デイズジャパン)5月号に掲載、「DAYS国際フォトジャーナリズム大賞2018」の受賞作品にも映し出されている。さらに同賞の受賞作品には、ほかにもイラク・モスルでISとの戦闘から逃げ惑う人々を写したショットや、シリアの内戦で瓦礫と化した街の姿もある。

 日本から遠く離れた危険地域で、今まさに起こっているこうした現実は、報道カメラマンたちが現地へ撮影に赴かない限り、私たちは見ることができない。だが、広河氏によると、こうした報道写真の発表の場は、世界的にどんどん減ってきているという。

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