サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 脳科学で器質的に解明 ファッションと【ゲイ】の親和性

──「ファッション業界にはゲイが多い」とは巷間言われていることだが、超一流のファッションデザイナーを見ると、確かにゲイだらけ。それでは、なぜファッション業界にはゲイが多いのか? 脳科学の観点から、その理由をひもといていく。

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『国内市場5.7兆円 「LGBT(レズビアン/ゲイ/バイ・セクシャル/トランスジェンダー)市場」を攻略せよ!』(ダイヤモンド社)

 グッチやイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターを務めたトム・フォード、言わずと知れた大御所ファッションデザイナーであるジャンニ・ヴェルサーチにジョルジオ・アルマーニなど……彼らはファッション業界の大物であると同時に、全員が男性同性愛者(=ゲイ)であることを公言している(アルマーニはバイセクシャルであると公言)。ここに挙げた以外にも、自身の同性愛指向を明言しているファッションデザイナーは枚挙にいとまがない。多くのデザイナーたちがインタビューなどで語るように、「ファッションデザイナーにゲイが多い」というのは、周知の事実といっていいだろう。

 それを裏付けるように、ファッション業界関係者は「パリでは、デザイナーが白人のゲイでない場合、クチュール(針子)が仕事を拒否することもあると聞きます。また、ニューヨークでは、自分の子どもをファッション業界に入れるため、ゲイに育てようとする親まで存在するようです」と語る。

 ファッション業界とゲイの親和性が高い理由として、「同性愛者は男性の感性と女性の感性も併せ持つため、男女共に広く受け入れられるデザインができる」といった通説がある。確かに日本でも、マツコ・デラックスといった数々のオネエ系タレントが、男女両方の価値観を持って辛辣に語るご意見番的なポジションとして活躍している。しかし、もしこの通説が正しいのであれば、絶対数は少ないものの、レズビアンのファッションデザイナーが台頭してきてもいいはず。しかし、ファッション業界で活躍する同性愛者は、決まってゲイばかりなのだ。

 それでは果たして、こうした通説の信ぴょう性はいかほどのものなのか? 暴論かトンデモ論か……本稿では、ゲイがファッション業界で活躍する理由を、脳科学の側面から科学的に検証してみる。

 まず前置きとして、一般的に同性愛者の脳を研究する場合、異性愛者の脳との違いを顕著にするため、調査対象は厳選されることとなる。つまり、バイセクシャルなどを除いた、“性指向が同性のみ”という明確な同性愛者だけを対象にしてデータを取るのだという。しかし、過去の研究においては、現在では同性愛と峻別されている性同一性障害者も、同性愛者として調査対象に含まれていたケースもあるそう。そのため、これから展開する説は、あくまでゲイの脳についての一定の傾向にすぎないことはあらかじめ断っておく。その上で、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)などで知られる人間性脳科学研究所所長で、脳科学者の澤口俊之氏に、ゲイの脳の特徴を伺うと……。

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