新しい“韓流四天王”とは――『梨泰院クラス』だけじゃない! 配信で見る最尖端の韓国ドラマ

――昨年、Netflixの『愛の不時着』や『梨泰院クラス』というドラマが幅広い層で話題となり、今は第4次韓流ブームだという。このような盛り上がりを見せる背景と、ほかにも配信で楽しめる刺激的で面白い最近の作品について、長年にわたって韓国ドラマの動向をウォッチしてきた目利きのライターたちが語り倒す!

『愛の不時着』は一種のファンタジーともいえる。(YouTube上の予告編より)

 2020年のステイホーム中にNetflixが配信した韓国ドラマ『愛の不時着』『梨泰院クラス』が大ヒットし、日本で第4次韓流ブームが起きているようだ。実際、Netflix日本法人が発表した、20年の配信でもっとも多く「今日のTOP 10」入りした作品は、1位『愛の不時着』、2位『梨泰院クラス』、6位『サイコだけど大丈夫』、8位『青春の記録』、9位『キム秘書はいったい、なぜ?』となり、10位までに韓ドラが5作品もランクイン。前年と比べて韓ドラの視聴数は6倍以上に成長した。20年以上、韓国の映画・ドラマを見続け、韓国俳優の取材経験も多いライターの佐藤結氏と小田香氏は、今のブームをどう見ているのか? そして、『愛の不時着』『梨泰院クラス』の次に配信で見るべきものとは――。

世界を見据えたドラマを数年前から制作していた

佐藤 『愛の不時着』【1】は当たるべくして当たったドラマではないかと思います。ラブストーリーの主人公を何度も演じた経験豊かな俳優が出演し、北朝鮮で暮らす人たちを魅力的に描いたのが間口を広げる力になった。ハリウッドのウェルメイド映画のようで、初めて韓ドラを見た人でも満足感を得られた。

小田 そうですね。脚本家のパク・ジウンは、もともとファンタジーをうまく取り込んでヒット作を作ってきた人。距離的には近いけれど普通は会えない北朝鮮と韓国の男女が偶然出会って恋に落ちるというのは、一種のファンタジーですよね。ほのぼのとした場面も多く、こっそり韓ドラを見てハマっている北朝鮮の兵士がいて、03年の人気ドラマ『天国の階段』の話をしたりします。そして、同作の主演だったチェ・ジウが本人役で特別出演するという遊びも効いてる。

佐藤 韓ドラ好きの間では「もっと面白い作品はいろいろあるのに」と言われてもいますけど、総合力ではやはりダントツですね。

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