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大石始のマツリ・フューチャリズム【49】

奇妙なリアリティを持つSF的音頭誕生――with コロナ時代の音頭

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――21世紀型盆踊り・マツリの現在をあらゆる角度から紐解く!

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小田島等氏と細野しんいち氏によるユニット〈BEST MUSIC〉。今年5月にYouTubeにアップされた「STAY HOME音頭」は、先ごろ新曲「SUPER CITY POP 2020」を加えたシングル盤としても発売。

 時代が大きく動くとき、そこには音頭が生まれる。例えば、東京市が近隣の5郡82町村を編入し、人口530万人を超える大都市となった昭和7年の翌年に発売された「東京音頭」。戦時中には数多くの軍国音頭が生まれたが、終戦を迎えると今度は「平和音頭」や「憲法音頭」が作られた。

 また、高度経済成長期以降はほとんど流行語大賞ぐらいのノリで音頭が量産されるようになる。ダッコちゃんやエリマキトカゲさえも音頭になったが、いつからか流行を映し取ったそうした音頭は減少。時代の移り変わりもあるだろうが、「ノストラダムス音頭」や「リーマンショック音頭」が作られていてもおかしくなかったのである。

 それゆえに、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るう20年5月21日、YouTubeに突如「STAY HOME音頭」なる音頭がアップされ、話題を集めたのは実に痛快だった。

 この音頭を作り上げたのは、イラストレーター/デザイナーの小田島等と、ミュージシャン/アレンジャーの細野しんいち両氏によるユニット・BEST MUSIC。彼らのことを初めて知る読者も多いだろうが、2人はスーパーマーケットのBGMをイメージした音楽制作を行っており、07年に発売された『MUSIC FOR SUPERMARKET』は「早すぎたヴェイパーウェイヴ」として近年再評価の対象ともなっている。「STAY HOME音頭」はそんなBEST MUSICにとって13年ぶりの新曲。歌のないインストではあるものの、ミュージックビデオにはまるでカラオケのように歌詞が映し出されており、映像では無数の盆踊り動画が繋ぎ合わされている。

 彼らが「STAY HOME音頭」を作るきっかけとなったのは、近田春夫の(本人いわく「勢いで勝手に作った東京2020の非公式テーマソング」という)「正調 近田春夫のオリパラ音頭」だったという。両氏はこう話す。

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