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大石始のマツリ・フューチャリズム【31】

旅と祭りの専門家がイッテQやらせ騒動を考える――"祭り"の捏造は善か?悪か?

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――21世紀型盆踊り・マツリの現在をあらゆる角度から紐解く!

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『世界の果てまでイッテQ! Vol.1』(アニプレックス)

 先ごろ人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の名物企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」に関するやらせ疑惑が「週刊文春」(文藝春秋)で報じられた。芸人の宮川大輔が世界各国の祭りに参加する屈指の人気企画は、文春の記事によれば「5月に放送された『橋祭り in ラオス』が日テレ主導によるデッチ上げ」だと糾弾。さらには過去に放送されてきたほかの祭りの中にも、同様の捏造があったと追及。当初、日テレ側は疑惑を否定していたものの、見解を表明したうえで、「祭り」企画の休止を発表するまでに追い込まれた。番組ウェブサイトで日テレ側は、次のように釈明している。

「『祭り』企画において、番組の意向でコーディネート会社が主催者に提案したり実質的な主催者となったりして、イベントとして開催したケースがありました。中には場所や時期を変更して開催したものもありました。また番組がコーディネート会社に支払っている撮影経費の中から、開催費用や賞金、参加費、協力費などが支払われていることもありました」

 そのうえで、「番組が次第に『祭り』の解釈を拡大し、視聴者のみなさまが『祭り』としてイメージするには無理があるものまで、『祭り』として扱うようになっていたことが今回の問題の原因であると考えています」と記している。今回はこの騒動における筆者の見解を述べたい。

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