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丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【12】

【マライア・キャリー】――あの自意識過剰歌姫は悩める混血少女だった

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人類のナゾは音楽で見えてくる! ブラックミュージック専門サイト「bmr」編集長・丸屋九兵衛が”地・血・痴”でこの世を解きほぐす。

『Me. I Am Mariah...』マライア・キャリー

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(発売元:ユニバーサル)
タイトルも自意識全開な、復活後5作目にして通算14作目。自分の息子と娘を「スペシャルゲスト」と銘打つあたりは、ちょっとイタい。でも、R&B/ヒップホップ界の旬な若手もしくは大御所プロデューサーとガッチリ組む路線で、今回も安定の仕上がり。やはりジャーメイン・デュプリの比重は大きく、制作曲は全体の1/3を占める。


 ナチュラルボーン・リピーターなワシは、気に入ったものを何度も反芻するクセがある。その対象となっている映画のひとつが、96年の『ガメラ2 レギオン襲来』だ。子どもだまし(それはそれで好きだが)ではなく、異星生物のメタボリズムや繁殖方法まで考えた、本気のSFとしての怪獣映画。その金字塔的作品である。

 さて、その『ガメラ2 レギオン襲来』。水野美紀が演じる主人公、穂波碧(ほなみみどり)は札幌市青少年科学館の学芸員だが、家業は薬局だ。ここで注目したいのは、吹越満が演じる同僚・帯津(おびつ)が穂波薬局を訪ねるシーン。化粧品店兼業の薬局であるから、壁にはコスメの宣伝ポスターが貼られている。

 そのポスターの主役は……誰あろう、マライア・キャリーなのだ!

 そう、そういう時代もあったのだよ、若人たちよ。考えてみれば25年選手なのだから、いろいろあったさ、マライア。
 
 彼女のデビューは1990年。R&Bとポップの間を行き来するホイットニー・ヒューストンが女王の座を保持した時代の直後だけあって、当初のマライアは、ホイットニー同様の、いわゆる「ビッグ・バラード」で名を成した。その後、よりR&B路線にシフトしながら、本国アメリカでアルバムは軒並み500万枚超えセールスを連発し、日本でもミリオンセラー常連だった97年くらいまでが第一全盛期だろうか。件の『ガメラ2 レギオン襲来』も、その時期だ。

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