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第1特集
写真と陰謀論のキケンな関係【1】

独裁者の肖像、月面着陸、9・11……陰謀と結びつけられた危ない写真たち

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人類史上初となった月面着陸の写真。実はスタジオで撮影されたカットではないかという疑惑もあったが……。

 西郷隆盛と聞いて思い浮かべる顔のイメージがあるが、彼の本当の写真はいまだ確認されていないという。このねじれた現実は何を意味するのか──。そう、陰謀論と写真というメディアはいつも無縁ではなかった。では、双方の関係はどう変容してきたのか? オカルトサイト「X51.ORG」の主宰者で『奇界遺産』(エクスナレッジ)の著者である佐藤健寿氏が紐解く。

 月面に立つ人類の姿。そこには栄光の足跡とともに月面に星条旗を立てた宇宙飛行士が佇んでいる。今から40年前に撮影されたこの光景は、人類史上、ひとつのピークともいえる歴史的記録写真である。しかしそんな感動的な写真を前にして、ある陰謀論者は言う。「この写真はハリウッドのスタジオでスタンリー・キューブリックによって撮影されたもので、まったくの捏造写真なのだ。米国は、いや人類はまだ月に着陸したことなんてない」と。もちろん、現在得られるさまざまな情報から判断すれば、この“月面着陸捏造論”こそ、むしろ荒唐無稽な作り話に思える。いくらなんでも、そんな重大事実を捏造することがあるものか、と普通は思うだろう。しかし詐欺師は常に言うのだ。「嘘は大きければ大きいほど、人は信じる」。

 我々はそこで、世紀の発見と呼ばれた細胞画像をめぐる一連の騒動を思い出す。一時はノーベル賞とまで報道されたあの喧噪の中で、その発見の重大性から掲載画像のねつ造を疑う人は、一部の専門家以外にいなかったはずである。それが事実かどうかの検証を待つまでもなく、画像、すなわち証拠が「存在し、公表された」という一点によってのみ、我々はその真実性を無意識に認め、さながら共謀するように「現実」を作っていたのではなかっただろうか。つまり我々がイメージに見いだす「リアリティ」、それは対象が「現実に可能かどうか」ではなく、我々が「信じられるかどうか」にこそ依拠しているのだ。

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令和時代の(新)タブー

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