国後・択捉は日本の領土なのか? アメリカの去勢と歴史的歪曲【前編】

ビデオジャーナリストと社会学者が紡ぐ、ネットの新境地

今月のゲスト
孫崎享[元外務省国際情報局長]

──昨秋、尖閣沖で起こった中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件後、ロシアのメドヴェージェフ大統領が北方領土を、そして今年に入っても韓国の国会議員3人が国後島を訪問した。ここに来て日本の領土問題が騒がしくなったが、「政府、メディア、アメリカのあり方」という点、日本の領土問題と原発問題は類似している、と本連載の司会・神保哲生氏は語る。またそれに同調した元外務省の孫崎享氏は、北方・尖閣をはじめとする領土問題はフィクションに踊らされたタブーが根底にあると指摘する。原発問題に揺れる今だからこそ見えてくる領土問題について、日本が抱える病巣とともに"真の問題点"を浮き彫りにする。

神保 東日本大震災の発生以来、マル激では防災や原発など震災関連のテーマを通して、日本のさまざまな問題点を見てきました。今回は思い切って、直接震災とは関係がないテーマ領土問題を取り上げます。ただし、これも中身を見てみると、政府の対応やメディアのあり方、そしてアメリカとの関係などで、震災、とりわけ原発問題と共通する構造的な問題がその根底にあるように思います。

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