立花隆、沢木耕太郎を超える作家が密やかに成長中! 若手作家台頭で拓かれるヤバいノンフィクション 

──ノンフィクションのジャンルにおいては、長年ベテラン作家陣が第一線を張ってきた。しかしここにきてようやく、団塊ジュニア前後世代の作家の台頭が始まってきている。大ヒットは生まれにくいジャンルだが、その中で、これまで書かれてこなかったような領域に踏み込んだ作品を紹介する。

立花隆氏による『田中角栄研究』

 毒にも薬にもならないサプリメントのような小説や自己啓発ビジネス書ばかりが売れる中で、不遇をかこつジャンル──それはノンフィクションだ。「硬派」「社会派」「テーマが重い」などと思われがちで、気楽に手に取るのは腰が引けるこのジャンルは、確かにライトな読書好きには受けがよくなさそうで、実際近年は、世間的に話題になるタイトルも少ない。出版業界内部に身を置いていても、勢いのあるジャンルだとは到底感じられないありさまである。

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