シッテルハズの街からミタコトモナイ世界に迷い込む――。
(写真/オノツトム)
夜の大阪・中之島の川沿いへやって来たのは、脳内パステルのゆりな。10代の頃は「お母さんの言うことをちゃんと聞く女の子でした」と流れに身をまかせるような日々だった。ところが20歳を過ぎて「自分の人生だからやりたいことをやろうと思って」と、母親に内緒で現在所属する事務所のオーディションを受けたという。
「研究生だった数カ月間はずっと黙っていました。お母さんから『今、なにしてるの』と連絡が来ても『別に~』とはぐらかしたりして。正式にデビューが決まったときも、怒られるのが怖かったから姉に伝えてもらったんです」