サイゾーpremium  > 特集  > 本・マンガ  > 清水富美加も必読の宗教メディア史【1】/記事から見る【宗教報道】の変遷

――雑誌では毎年一定数、新宗教の報道が行われているが、記事の内容は実は今も昔も切り口は変わらない。むしろ、昨今は記事の質は落ちてきたと見識者は語る。その理由とは、一体なんだろうか? ここでは新宗教の報道記事に関する40年分のデータを元に、雑誌報道の内容の変遷に斬り込んでいきたい。

スラップ訴訟連発でステマ記事ばかりに!ギャルによるオウム分析記事も――新宗教報道の変遷と功罪を検証の画像1
引退してすぐ出版された、清水富美加の告白本。幸福の科学側の用意周到さがうかがえる。

 将来を嘱望された女優・清水富美加の出家騒動。清純で明るいイメージだった彼女の信仰告白は世間に衝撃を与え、当然の如く、メディアもこぞってこれを報道した。

 しかしながら目に付くのは、「出家」「幸福の科学」「洗脳」と見出しで煽るが、そのほとんどが「芸能ゴシップ」的なものであるということだろう。「教団が出版している霊言本の違法性への疑義や矛盾の検証」や「タレントを使い映画を作る目的」など、この騒動のネックである幸福の科学の組織上の問題点は深掘りされず、単純に「アヤシイ新興宗教」として片づけている。

 テレビでは事件化しない限りは新宗教が取り上げられることも滅多にないが、 相対的に雑誌メディアは新宗教をあらゆる角度から報じてきている。特に戦後しばらくの間は、教団の強引な布教活動や運動のアンバランスさ、情報の閉鎖性を“社会の監視機能”として真っ向から批判・検証してきた。もちろん、今と同じくゴシップ的な報道も多数存在したが、それをたしなめるようなものもあった。代表的なところで言えば、「イエスの方舟事件」だろう。1980年、教祖の千石イエス率いるイエスの方舟が若い女性信者ばかりを引き連れ、集団生活を送っていることが、多くの媒体によってバッシングを受けたが、「サンデー毎日」(毎日新聞出版)が直接、教祖の千石イエスと信者らに取材した記事を掲載。犯罪性は皆無であることが検証され、これによって騒動は沈静化した。

 それでは、一体なぜ、新宗教の報道は変わってしまったのか? そして、それはいつからなのか? ここでは40年にわたる新宗教についての記事のデータと、識者への取材を通じ、雑誌がいかにして新宗教を報じてきたのかを考察していく。

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