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お騒がせ男の"最初で最後の懺悔録"──高須基仁 の「全摘」 No.30

「松井より才能があった」ひざの痛みを止めるため薬物に走った清原を私は支えたい

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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3年前、プロ野球界への復帰は厳しいといわれる清原に、日本航空学園野球部総監督のオファーを仲立ちした。年俸1億円を提示するも、彼はきっぱり断った。今も気持ちは変わりませんか?

 日本時間9月26日、40歳で引退するニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジーターが、本拠地ヤンキースタジアムでの最終戦となるオリオールズ戦に出場した。8回まで5-2とヤンキースがリード。ところが、5-5に追いつかれ、9回裏、ジーターがサヨナラヒットを打つという劇的な展開に。初めから筋書きがあったんじゃないかと思わせる、ジーターのための試合となった。NHK BSの生中継に、ゲストとして松井秀喜が出ていた。引退すると、ここまで精気がなくなるのかという顔をしていた。

 さて、9月に離婚した清原和博のことである。まだ西武ライオンズ時代、清原と私は、同じマンションに住んでいた。埼玉県所沢市の高層マンションで、私が19階、彼は23階に住んでいた。エレベーターホールや、1階の天ぷら屋、アスレチッククラブでよく会った。

 当時を懐かしみ、「サイゾー」11年10月号で対談した。彼があそこまで長時間対談をしたのはあれが最後だろう。奥さんと一緒に現場に来たのも、あれが最後だろう。

 真夏にもかかわらず、清原は背広で来た。「入れ墨を隠すためだな」と私は気づいた。ゆっくり歩くのもキツそうで、亜希さんがそばを離れなかった。ひざが相当悪いことがわかった。

 対談中、ろれつは回ってはいたが、”心がそこにない”というふうに見えた。私は何人か、同じように”心がそこにない”状況の人を見たことがある。萩原健一、田代まさし、清水健太郎、高橋祐也。よく似ている。

 あのときの亜希さんの表情が忘れられない。「高須さん助けてね」と、すがりつくような目をしていた。当時の清原は、文化放送の解説くらいしか仕事がなかった。以来ずっとバックアップしてきたが、知らないうちにCMとバラエティ番組に出るようになって、つぶれた。

 彼は、自分と松井を比較して「彼は亀、僕はウサギ。彼はコツコツ努力してきた」「才能は自分のほうがあると思う」と心の内を明かした。身長、体格は同じくらい。高校からプロ入り後の5年間くらいは、確かに遜色なかった。いやむしろ、清原のほうが上回っていた。落合博満が「日本の大天才は清原である」と断言していたほど、きらめくような才能があった。

 しかし、彼は、メジャーという明確な目標を持っていなかった。ただ、自分の才能におぼれた。「大リーグに行く誘いはなかったのか」と尋ねると、「あった」と言う。でもそれは引退間近のこと。ずっと現役が続くと思っていた清原、現役は短いと思った松井。

 今回、離婚にあたっては、慰謝料はなし、親権は奥さんということで決まった。清原本人は、はっきり言って三重苦。入れ墨、薬物疑惑、ひざの痛み。

 入れ墨は気にする必要はない。メジャーリーグを見ると、過半数くらいが入れている。海外のサッカー選手にも多い。トップアスリートは入れている。清原は元メジャー選手のボンズに憧れていた。何も悪いことはない。

 薬物疑惑の元凶は、18〜41歳の間酷使したひざの痛み。痛いから痛み止めを常用する。これが、世間でいう薬物疑惑につながったのだろう。違法薬物まで手を染めているのかわからない。だが、そもそもが快楽を求めるために始めたわけではないので、ASKAとは決定的に違う。治療は可能だ。ひざの痛みから解放されれば、薬物からもすぐに解放されるだろう。

 偉丈夫は身体の消耗も激しい。相撲も野球も格闘技も、あらゆる選手がひざからだめになる。前田日明も水戸泉も、松井もひざの手術を受けたが、38〜40歳で引退した。清原の場合、完治するには人工関節を入れる手術をアメリカで受けるしかないそうだが、受けた形跡もない。

 清原をあえて擁護したい。高校球児に、おとなしい優等生なんかいない。ハングリーな不良が高校野球をやるのだ。そして、それを楽しむのが我々だ。愛人問題で1億円取られた原辰徳よりマシだ。清原は、野球バカ一代の究極を行ったのである。

 山が高いと谷が深い。今は谷底にいる。バラエティ番組など、妙なところに出ても消費されて終わるだけだ。それよりも、私が主催する格闘技大会「モッツ・ターミネーター」の代表にならないか? 「清原和博のモッツ・ターミネーター」とタイトルを変えてもいい。合法暴力集団のトップとして、半グレ、ヤクザに対抗しよう。そして、人工関節基金として金を集めよう。報酬は、歩合制でどうだ?

 修羅場、土壇場、清原場。そこで君臨すればいい。おまえにはファンがいる。敬う男たちがいる。

【今月の懺悔】
『中国俗語大辞典 チャイニーズ・スラング』(ブロック幸子著、展望社刊)をプロデュース。中国人のマナーが悪いと聞くが、日本人だってかつてはひどかった。嫌中がふつうになっている今、これはニュートラルです。

たかす・もとじ
90年代以降、出版プロデューサーとして、ヘアヌード写真集ブームを仕掛けたり、スキャンダルの渦中の人物に告白本を書かせたりするなど、ギョーカイの裏で暗躍。元学生闘士で、現在は多数の媒体で言論活動を展開している。

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