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第1特集
巷で話題、ネオヒルズ族の危険性は?【6】

ブームで頭が痛い!? 情報商材のトラブル、国民生活センターに聞いてみた

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――本特集でもこれまで取り上げてきたように、ネオヒルズ族たちの大半は、いわゆる情報商材ビジネスを手がけている。情報商材は、かねてよりその価値の曖昧さ、宣伝・広告と中身の違いなどが問題視されており、被害事例も後を絶たないが、ネオヒルズ族ブームによって、この状況に変化は起こっているのだろうか?

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情報商材に関する相談件数
国民生活センターに寄せられた、専門モールを介した情報商材購入に関するトラブル相談数。一見減っているが……。

 国民の消費生活にまつわる苦情や相談を受ける独立行政法人・国民生活センターでは、2010年に「『絶対儲かる』『返金保証で安心』とうたう情報商材に注意」と題した報告書を発表している。そこでは主に、情報商材を専門に扱うネット上のショッピングモール業者を介したトラブル相談が増えたことを受けて、その問題点をとりまとめているが、ネオヒルズ族のような、新たに大々的な宣伝を打つ業者の登場で、状況は変化しているのだろうか?

「『広告から受ける印象と実際の商材が大きく違う』『全額返金保証が謳われていたが、返金を求めても拒否された』というような基本的な問題点は大きく変わっていません。ただ、傾向として、近年はそうしたモール業者を介した購入事例が減ってきています(グラフ参照)。一方で、現場に寄せられる相談がすごく減ったかというとそんなことはなく、いわゆる販売者本人のホームページで売っているDVDなどの情報商材に関するトラブル相談はあります。この場合、電子マネーやクレジットカードという支払手段を備えることで決済会社という第三者が入るモールの場合とは違って、個人間取引になると振込み形式が増えるので、相手との交渉が一層難しくなってきます」(国民生活センター相談情報部・情報通信チーム、小林真寿美主査)

 情報商材に対する対策が難しい理由は、苦情の多くが商品の質に対してであり、販売者側に騙す意図がどれだけあるのかが見えづらいところにある。「思っていたのと違う」だけでは警察は動いてくれない。

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与沢氏が小玉歩氏と一緒に発売した「ネット有名人完全プロデュースパッケージ」はネーミングのインパクトなどで話題を呼んだ。

「基本的には、商材自体の違法性が高いということではないので、誇大広告などの問題として行政処分ができるかどうか、というところです。あるいは、最近ですと、新しい商売を始めようと情報商材を買ったら『この事業者に連絡してホームページを作ってもらえば商売が始められますよ』と、さらに作成料を別事業者に支払うことになった、というケースも増えています。その商材を売っている人と、このケースならホームページを作成する事業者が結託しているとなれば特定商取引法における業務提供誘引販売取引、いわゆる 内職商法 として法に触れるのではないかという議論ができるのですが、最終的には各事業者から『関連はない』と言われてしまえば私たちからはわからないので、やはり救済が難しい」(同)

 販売者側も、より巧妙化しているようだ。そうなるとますます、現在のネオヒルズ族のように情報商材で大金を稼ぐ人々が世に大きく出てきた時、カモにされる人々が増えることが懸念されるが……。

「モールを介したトラブルの相談件数が減ってきていたので、少し収まったかと思っていたのですが……。ここ最近のブームはやはり気になっています。トラブルが寄せられたDVDも観たことがあります。『観た人が皆同じように稼げる』という断定的な表示で販売しているのならば大きな誤解を生むだろうと思って宣伝広告などを注意して見るのですが、決定的にアウトになるような表現が見当たらない場合も多くあります。

 しかしやはりこうした話題が増えて消費者の目に触れることで、興味を持つきっかけが増えて入り口が広がってしまう可能性はあります。特に、『ちょっとお小遣い稼ぎに』というのではなく『本気でこれで稼ごう』という人の場合、失敗したときの被害も大きい。ですが、まだ相談が多く寄せられるところまでは来ていないので、今後注視していきたいですね」(同)

 規制法も存在せず、法の目をくぐって生き延び続ける情報商材ビジネス。万が一おかしなものを買ってしまった場合には、迷わず最寄りの消費生活センターに相談を。

(文/編集部)

独立行政法人・国民生活センター
消費者庁管轄のもと、一般消費者からの直接・間接相談の受付、危害情報の収集、蓄積、情報提供、市販商品テストや結果に基づいたメーカーへの改善要請などを行う。情報商材に関するトラブルに遭遇した場合は、全国の自治体に置かれた消費生活センターに連絡するか、ホームページ〈http://www.kokusen.go.jp/〉での被害事例のチェックを。

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