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第1特集
【プレミア限定ロングver.】コンビニの本棚にひそむ「黒い本」の世界を初公開!

危ないコンビニ・タブー本が「タブー」に阻まれ、存続の危機!?

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──裏社会や陰謀論や都市伝説など、過激なタブーネタや芸能界のゴシップネタで人気のコンビニ廉価本が、あの芸能事務所からの抗議で、危機的状況に! 彼らの前に立ちはだかる最大のタブーとは?(編集部オススメのコンビニ本レビュー付)

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コンビニの雑誌棚の片隅に並ぶ、コンビニ・タブー本。これらが、この場所から姿を消す日もそう遠くはないかもしれない……。

『日本のタブー』『禁断の裏業界』『恐怖の都市伝説』『暗黒芸能タブー』『アイドル黒歴史』『放送禁止作品』『日本全国ヤバい村』……。本誌の読者なら、コンビニの雑誌売り場にこんなおどろどろしいタイトルの本がすらりと並んでいる光景を見たことがあるはずだ。

 これらの本はそのタイトルや内容から“コンビニ・タブー本”と呼ばれ、この数年、ひそかな人気を集めてきた。

「B6判のコンビニ向け廉価本はもともとコミックや雑学本が中心だったんですが、2006年にミリオン出版が『死の真相』という有名人の死の疑惑を追及した本を出版。これが10万部以上売れた。それで、各社が一斉に参入し始めたんです。ミリオン、コアマガジンなどのエロ系、三才ブックス、鉄人社、晋遊舎などの裏モノ系出版社、双葉社、青春出版、竹書房などの中堅出版社。最盛期は毎月30点近くのタブー本が出てい、しかも、それがことごとく売れていました」(出版関係者)

 人気の理由は、なんといっても、その過激な内容だ。タブー本は、業界の裏話、ヤクザや犯罪者もの、陰謀論や都市伝説、さらには芸能ゴシップとさまざまだが、ほとんどのジャンルで、大手メディアが絶対やらないような危ない記事を連発してきた。真偽不明の噂を断定的に記述し、犯罪の助長と受けとられかねないアウトロー礼賛や裏稼業案内を掲載し、特定の地域を差別ぎりぎりの表現で紹介し、有名人に対して聞くにたえないような悪口を浴びせかける……。とくに、過激なのが芸能もので、セックス事情から整形、クスリ疑惑まで、アイドルや芸能人のさまざまな噂を片っ端から書き立ててきた。

 また、タブー本はコミック版も多数発売されているのだが、こちらでは、実在のアイドルや女優と酷似したキャラが登場し、男性アイドルに中だしされたり、枕接待でプロデューサーとやりまくる、といった露骨な作品が多数掲載されてきた。

「真偽はともかく、こうした過激な姿勢が、30~40代の男性、とくにブルーカラーや負け組サラリーマンにバカ受けしたんです。実際、タブー本はコンスタントに5万部以上売れ、中には20万部以上売れたヒット本もありました」(前出・出版関係者)

 過激な誌面で不況の出版業界の救世主ともなっているコンビニ・タブー本。ところが、このドル箱ジャンルが今、崖っぷちの危機に直面しているという。当のタブー本編集者が証言する。

「実は2~3年前から書けないことがすごく増えてきて、タブーだらけの状況になってしまった。その結果、本の売れ行きが極端に落ち込み、一部の社ではコンビニ本から撤退する動きも出ている」

 タブーを暴くはずの本がタブーだらけ? いったいコンビニ本に何が起きているのか。

 危機の始まりは2008年、一冊のコンビニ本が大手芸能プロダクションに訴えられたことだった。

 エロ系出版社の大手・コアマガジンが、松本人志の似顔絵を表紙にして芸人たちのゴシップを集めたコミックスを出版したところ、芸人たちの多くが所属ずる吉本興業側が名誉棄損にあたるとして、出版差し止めの仮処分を請求したのである。

 この請求は、松本自身がコンビニで自分が表紙になっているのを発見して激怒、会社に命じたという真偽不明の噂もとびかったが、それはさておき、問題はトラブルの結末だった。なんとコアマガジンは吉本に全面屈服し、その要求をほとんど飲んでしまったというのだ。ある芸能関係者が語る。

「裁判所で和解し、本の回収と今後、吉本のタレントを扱わないという念書を取り交わしたようです。実はこの出版差し止め請求は吉本という会社でなく、所属の芸人数十人による連名の形をとっていた。大勢の人間に本訴を起こされて敗ければ、賠償金は巨額になる。コアとしても和解をせざるをえなかったんでしょう」

 また、この後、吉本はコア以外の出版社でも、芸人のゴシップを扱うと、必ずといっていいほど抗議をしてくるようになったという。

「会社に警告書を送ってくるのはもちろん、芸人の写真を貸した通信社や新聞社にも抗議するなど、さまざまな形でゆさぶりをかけてきました」(前出・タブー本編集者)

 しかも、こうした動きは吉本興業だけにとどまらなかった。吉本に触発されるように、複数の芸能プロがコンビニタブー本に対して次々に抗議行動を起こし始めたのだ。とくに強硬だったのが、多くの大手事務所が加盟し、あの芸能界のドン・周防郁雄がバックにいるといわれる日本音楽事業者協会=音事協だという。別のタブー本編集者が解説する。

「音事協の抗議は、とにかく執拗でした。名誉毀損的な記事だけでなく、写真やマンガに登場させているだけで、パブリシティ権の侵害だとして抗議書を送りつけてきた」

 この結果、ほとんどの社が吉本や音事協加盟社所属のタレントの記事を自主規制するようになった。実際、最近の芸能タブー本を見ていると、ゴシップや悪口が実名で載っているのは、事件を起こしたタレントや弱小プロ所属の芸能人のみ。吉本や音事協所属のタレントについては当たり障りのない話でも、名前が伏字だったり、顔にモザイク処理が施されている。

「それどころか、コアマガジンでは、この夏から、コンビニ本で音事協所属のタレントを一切扱わないという方針を打ち出したらしい。おそらくこの動きは他の出版社にも広がっていくだろうね」(中堅出版社幹部)

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