サイゾーpremium  > 特集  > スポーツ  > 【薬物】にまみれた選手のその後の人生
第1特集
薬物に染まった近代五輪の裏面史を紐解く!【2】

選手生命が終わるだけじゃなく、人生もおわる ドーピング使用者の処分とその後の人生

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──薬物を使用することにより、超人的な筋肉や心肺機能を身につけるドーピング。得られる栄光の代償になるのは、自らの人生のようだ……。

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『アメリカは今日もステロイドを打つ』(集英社文庫)

 一般に医師等により処方された薬物を摂取することは、たとえ結果として健康に良くない行為であったとしても、個人の自由なので違法性を問うことは難しい。

 だが実際には、「使用すれば予測不可能なほど、または生死にかかわるほど健康を損なう」、「ドーピングしないで練習に励み、競技に挑んでいるほかの選手の権利を踏みにじる行為となる」などの理由でプロスポーツや五輪などの公的大会では、大会参加や入賞資格の剥奪理由とされ、あるいは解雇の対象とされる。

 特にIOCでは、その使用に対して厳しく臨んでおり、例えば、ドーピング検査のための採尿に関しても、男女問わず検査員の目の前ですることとなっている。さらに、利尿剤などを使った不正な操作や組織ぐるみのケース、常習的なドーピングなどの行為を犯した選手は、第1種ブラックリストとして永久追放処分となる。また、ドーピング検査で陽性反応または検査拒否をすると第2種ブラックリストに登録され、メダル剥奪や罰金刑などの処分が下されてしまうのだ。

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