【てのりタイガー】「俺たちが売れるとしたらこの道しかない」プロレスラーと芸人の二刀流にかける思い

――昨年、よしもと所属の芸人・渡瀬瑞基が、異例のプロレスデビューを果たした。マットにかける本気の情熱、そしてそれを相方はどう思っているのか?

(写真/藤田二朗)

 お茶の間でほとんど知られていないお笑いコンビが昨年、プロレス界で話題になった。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の若手コンビ「てのりタイガー」。その片割れの渡瀬瑞基がDDTプロレスリングから、プロレスラーとしてデビューを果たしたのだ。

 プロレス好きを公言する芸人は多いが、本当にプロレスラーになる芸人は珍しい。しかも両団体所属のまま、二足のわらじを履く。

「プロレスラーになることは、小学生からの夢でした」と渡瀬が語るように、もともと生粋のプロレスファンで、学生時代には昭和の名試合をビデオで観てひとり熱狂していた。好きだったのは新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー。体格的に恵まれていなかった渡瀬は、自分と同じような境遇にありながらも第一線のリングで活躍するライガーに憧れた。

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