サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > LGBT映画の落とし穴

――今年3月の日本アカデミー賞では、草彅剛がトランスジェンダーの主人公を演じた映画『ミッドナイトスワン』が最優秀作品賞と最優秀主演男優賞の2冠に輝いた。あるいは、4月に公開されたNetflixオリジナル映画『彼女』は、水原希子がレズビアンのセックスシーンに“体当たり”で挑んだとして耳目を集めた。だが、これらの作品は見過ごせない“問題”を抱えている――。著書『戦う姫、働く少女』(堀之内出版)などで知られる専修大学教授の河野真太郎氏が、話題となった昨今のLGBT映画を忖度ナシで論じる!(文=河野真太郎)

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YouTubeチャンネル「Netflix Japan」にアップされている『彼女』予告編より。

 近年、日本映画においてもいわゆるLGBT映画に分類できる作品が、メジャーな形で出てきている。これは、社会が多様性に向けて開かれてきた証拠として歓迎すべきものだろうか。部分的にはもちろんそうだ。だが、最近話題になったいくつかの作品を検討してみると、必ずしもそのように両手放しで歓迎できるものではない。何が問題なのだろうか。

『ミッドナイトスワン』の3つの問題

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インタビュー

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連載

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