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『西国分寺哀の「大丈夫?マイ・フレンド」』【66】

やっぱり人柄こそが大事?――『三久 三久』させて

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『夏目三久』

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4月2日、有吉弘行との結婚を発表したフリーアナウンサーの夏目三久。結婚を機に今年の秋には引退することも発表。レギュラー番組の『アニマルエレジー』(テレビ朝日系)の衣装がなぜか回を追うごとにセクシーになっているところに、最後まで手を抜かない攻めの姿勢を感じさせる。

 やっぱ人柄って大事だわ~。

 夏目三久と有吉弘行の結婚報道を見るにつけ、そんな当たり前のことを痛感した。

 ぶっちゃけ、この件において世間の一番の関心は、5年前に出た結婚報道は一体なんだったんだ? という、「なんだったんだ? 7DAYS」という点だ。ごめん、7DAYSは忘れて。バービーボーイズの曲名を言いたかっただけだから。

 ともかく、5年前の報道は、2人とも完全否定していたじゃないかと。高らかに「もう恋なんてしない」と宣言され、忘れた頃に「なんて言わないよ絶対~♪」と歌いだされた気分である。

 普通なら間が空きすぎて、え!? なんの話? となるところだ。なんなら二人とも、その効果をうっすら期待していたのかもしれない。だが、実際は多くの人が、「どうーなってるの?!」と、小倉智昭ばりの探求心でもって『マツコ&有吉の怒り新党』一夜限りの復活SP(テレビ朝日系)を視聴していたと思う。なにせ『怒り新党』は、二人が出会った番組だ。そこに夏目三久が緊急出演となれば、いやが上にも期待が高まる。

「この勝負、もろた」

 謎の勝利感を抱きながら舌なめずりしていたのもつかの間、結局番組内では「5年前の報道」に触れることはなかった。いつから交際が始まったかの言及もない。

 とはいえ、番組は非常に面白かった。「お互いなんと呼び合っているのか?」「有吉が夏目の影響を受けているんじゃないか?」「結婚後はどうするのか?」など、興味ある話題に触れ、ホームであることの温かさや聞き役であったマツコ・デラックスの道化っぷりも相まって、ちゃんとエンターテインメント化された結婚報告となっていた。

 おそらく、視聴者やファンも不満はなかったと思う。5年前のことは言いたくないのか、言えないのか知らないが、そんなことはどうでもいい。なんなら「なかったことにしちゃおうよ」みたいな、良い方向に力が働いた「トランプ信者」くらいの一体感すら感じられる。ここまでの空気になったのは、ひとえに二人の人柄の良さに起因する。人柄の良さは、周囲を巻き込む力があるのだ。

 思えば、有吉もさることながら、夏目三久もなかなかに辛酸を嘗めてきた人である。もちろん本人の頑張りがあってのことだが、その人柄によって周囲の助けを得られたと言っても過言ではない。

 日テレの清純派アナウンサーとして売り出し中だった彼女の歯車が狂い始めたのは09年。「FLASH」(光文社)にスキャンダル写真が掲載されてからだ。コンドームを手に微笑んでいる写真などがあり、世間を騒然とさせた。

 今にして思えば、避妊をおろそかにしている若いカップルが多いなか、ちゃんとコンドームを使っていたことに堅実さを感じるが、スポンサーや視聴者の手前もあったのだろう。レギュラー番組は全て降板となった。その後、多分いづらくなったからだと思うが、彼女はフリーになっている。

 印象的だったのは、レギュラー出演していた『おもいッきりDON!』の最終日のことだ。番組終了間際、エンドロールが流れる残り数十秒のところでMCの中山秀征が「夏目、最後に思ってること全部言ってやれ!」みたいな感じで煽っていた。ヒデちゃんにしてみれば「演者としての危機意識はともかく、夏目が悪いわけじゃない」という思いがあったのかもしれない。あんな状況でも、彼女の人柄に惹かれていた人はいたのだ。まあ、さすがに本当にぶっちゃけるわけにはいかないので、夏目は笑顔でお辞儀をし、番組は終了した。

「もし、自分だったらどうしていただろう?」今でもたまに考えることがある。「チクショー!」とコウメ太夫のノリで安い笑いを取りにいっていたかもしれない。「コンドームは大事だよ」などと、フリー転身後にコンドーム会社のイメージキャラクター就任を意識して、媚を売っていたかもしれない。どの道、こういう中途半端な野心家は、最初こそノリで起用されるが、すぐにメッキが剥がれ堕ちていく。そこへいくと、フリー転身後も仕事が軌道に乗らなかった夏目三久だが、『じっくり聞いタロウ』(テレビ東京系)あたりで安易に恨み節をぶっちゃけることもなく、愚直に頑張っていたおかげで、ちゃんとした理解者たちから、救いの手が差し伸べられた印象だ。

 そしてついに、自分の彼女のプライベートを流出してしまう脇の甘い男に人生を狂わされた女が、5年も秘密を守り抜いた脇を締めた男に救われた。これもまた、夏目三久の人柄がなせる業である。あっ! いい感じにシメようとして「5年も秘密を」とか言っちゃった。さっき「5年前のことはなかったことにしちゃおう」としてたのに。してたのに~(泣)。

西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
日テレのアナウンサーでは、葉山エレーヌのその後も気になっている40代独身男性。現在は、シングルマザーでアナウンス部から異動しているとこまでは追えている。

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