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お騒がせ男の"最初で最後の懺悔録"──高須基仁 の「全摘」No.85

道徳、常識、倫理に基づいたロンダリング芸人ばかり、テレビはもう終わった

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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新刊『ボウフラが女肌を刺すような蚊になるまでは、泥水呑み呑み浮き沈み』の表紙イラストは、6歳の孫娘が描いたもの。ジジバカと言われようと、そのセンスに脱帽している。天才である。

 全英女子オープンで、20歳の渋野日向子がいきなり優勝を果たした。その快挙もさることながら、終始一貫笑っていることにも驚かされた。天真爛漫な突き抜けるような笑顔。はっきり言って決して美人とは言えないし、どちらかといえば不美人に当たるだろう。しかし、こんなに気持ちのいい笑顔は久しぶりに見た。

 なぜ渋野の笑顔にこんなに癒やされるのだろうかと考えていたら、ここ最近、吉本興業のお家騒動に対してコメントを出しているお笑い芸人たちの顔が思い浮かんだ。雨上がり決死隊の宮迫博之に、ロンドンブーツ1号2号の田村亮の泣き顔。その相方の田村淳、そして『スッキリ』(日本テレビ系)で公序良俗に基づく発言を繰り返す極楽とんぼ・加藤浩次、〝親父が警察官〟を笠に着て加藤にすり寄るハリセンボン・近藤春菜。特に鼻につくのは千原ジュニア。生き残りのため、髪の毛を上げて背広を着てイイ人ぶってNHKに出るようになった。ロンダリングしたって無理だ。こうした芸人たちの薄ら笑い、皮肉笑い。彼らの笑いは渋野の対極にある。

 しかも話している内容といえば、「私はヤクザと関係ありません」とアピールしたいのか、道徳、常識、倫理に基づいた、誰でも言えるような四角四面のことばかり。誰がお笑い芸人にそんなことを期待しているのか。ビートたけしだけが、まともなことを言っていた。「俺ら芸人は猿回しの猿と一緒」――。

 私の持論を言えば、芸能界と反社会のつながりは切れるわけがない。関西は山口組、関東は住吉とその傘下にいる半グレ、あるいは稲川会……みんな芸能界と古くからつながりがある。だからなんなのだ。金はたいして動いていない。「一緒にうまいものを食おう」くらいなもの。だからその程度はよしとしてきたのだ。ヤクザと一緒に撮った写真がいつ出てくるかわからないと、戦々恐々としている芸能人が大勢いる。私も写真を持っているが出さない。3つの団体がどう出すかは知らない。

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