サイゾーpremium  > 特集2  > 激論!【電子たばこ】は身体に悪いのか?

――市場に定着した感のある「アイコス(IQOS)」などの加熱式たばこ。「煙が出ない」「有害な化学物質の発生量が少ない」といった印象から人気が拡大しているが、健康への影響は研究途上。医師の間では「程度の差はあれ、たばこ同様に悪影響がある」との見解が大半だ。ハームリダクション(被害低減)の観点からも意見が分かれている。本稿ではそういった加熱式たばこの現状と問題点を整理・考察していく。

1904_P142-144_img001_320.jpg
(絵/きたざわけんじ)

 2018年のJTの調査では17.9%にまで下がった喫煙率。その一方で、喫煙者の中で急速にシェアが拡大しているのが「アイコス(IQOS)」「グロー(glo)」「プルーム・テック(Ploom TECH)」などの「加熱式たばこ」だ。日本のたばこ市場全体に占める割合はすでに2割超とされており、今後も利用者の増加が見込まれている。

 人気の背景には複数の要因が考えられるが、まずひとつは「たばこ特有のニオイの少なさだ。

 そもそも加熱式たばことは、タバコ葉を電気で加熱し、ニコチンを含むエアロゾル(気体中に浮遊する微小な液体または個体の粒子)を吸引するもの(プルーム・テックは詳細の仕組みが異なる)。タバコ葉を燃やす紙巻きたばこのような煙は出ず、傍目には「蒸気が出ているだけ」のようにも見えるのが特徴で、実際にニオイも薄い。

 アイコスのホームページには「火を使わず、蒸気だから、においも少なく、ヤニもつきにくく、灰も出ず、火災の心配も少ない。そして何より、屋内の空気を汚さず、周りの人にもイヤな思いをさせにくい」との説明がある。特にニオイの薄さが評判なのがプルーム・テックで、JTが行った「6段階臭気強度表示法による調査」では、紙巻きたばこが「4.強いにおい」だったのに対し、プルーム・テックのシリーズは「1.やっと感知できるにおい」という結果だった。

 もうひとつの人気の要因は「有害物質の減少」だろう。

 アイコスのホームページでは「IQOSのたばこ蒸気は約90%も有害性成分の量を低減」と大きな見出しで説明。グローも「9つの優先すべき有害性物質レベルが大幅に低減している」としている。

 ただ、これらのデータはたばこを販売する会社側が出したもの。「自分たちに都合のいいデータばかりを出しているのではないか?」という疑いを持つ人も当然多いだろう。医師側からもそのような声は多く上がっている。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年5月号

「情弱ビジネス」のカラクリ

「情弱ビジネス」のカラクリ

佐山彩香が挑む10年目の"新境地"

佐山彩香が挑む10年目の
    • 【佐山彩香】デビュー10周年グラビア

インタビュー

連載

    • 【都丸紗也華】キラキラ系が苦手なんです。
    • 【岸明日香】唐揚げの音で孤独を癒す
    • 【ラウンドガール】男を"オトす"必殺グラビア
    • いつか【ゴマキ】と朝帰りッ
    • 研究者が予言する【ロボット】の平等な未来
    • 高須基仁/追悼【内田裕也】
    • 【東京】に輸入される祭り文化
    • 【シリコンバレー】が中国ベンチャーをパクる日
    • 【ボブ・マーリー】米国人音楽市場の今
    • 町山智浩/【魂のゆくえ】腐敗した教会と牧師の闘争
    • 【経済統計】の不正と偽装で見えた日本経済
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子の「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人「念力事報」/さよなら平成、ありがとう平成
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/男が期待するヒロイン像にはハマらない『キャプテン・マーベル』
    • 【白塗り店主】の変なバー
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 元チューバ奏者の【チェコ人】が本場のピルスナーで勝負
    • 伊藤文學/【薔薇族】華々しき"摘発史"
    • 幽霊、過去を裁いて復讐する者たち。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』