サイゾーpremium  > 連載  > 丸屋九兵衛の音樂時事備忘「ファンキー・ホモ・サピエンス」  > 「ファンキー・ホモ・サピエンス」【64】/EDM教祖は極左翼!越境しまくる【アオキさん】
連載
「ファンキー・ホモ・サピエンス」【64】

【スティーヴ・アオキ】EDM教祖は極左活動家! 越境しまくるアオキさん

+お気に入りに追加

『Neon Future Ⅲ』

1901_FHS_01_JK_230.jpg

スティーヴ・アオキ(販売元:ソニー・ミュージック)

EDMの定型を離れない曲もあるが、フィルインの手数が異様に多いドラムパターンで特徴づけられたメロディアスな佳曲が多い。件のBTS参加以外では、リル・ヨッティ参加の「Pretender」が光る。しかし、なんといってもダディ・ヤンキーとプレイ・ン・スキルズが参加したラテンEDM「Azukita」が強力!

 究極のブサかわ!――〈デヴォン青木〉を検索したら、ひどい表現が目に飛び込んできた。だが、かつてアオキといえば間違いなくデヴォンだった。今は亡き「我が姉」中尊寺ゆつこが取り上げたのもデヴォンだし、我々の世代(とは?)はジョン・シングルトンが監督した映画『ワイルド・スピードX2』で、ラッパーのリュダクリスのガールフレンド役で出演したことも忘れられないはずだ。

 そんなデヴォンの名を検索したのは、彼女の兄であるスティーヴ・アオキの曲ゆえ。つまり、「Waste It On Me」by Steve Aoki feat. BTSである。正確には防弾少年団のメンバー7人中3人しか参加していない――ジョングク、RM、ジミン――が、それをあっさり「feat. BTS」と表記してしまうアメリカンな潔さがバンタンらしい。だが、今や「K-POP界でもっとも人気があるグループ」ではなく「世界でもっとも人気があるグループ」となったBTSは、さすがに忙しい。「Waste It On Me」を共に作っても、ビデオ撮影に参加する余裕はなかったようだ。

 そのマイナスを華麗にもプラスに転じてしまったのが、同曲のビデオである。ストーリー上の主人公はセレブリティたちが集うバーのウェイター。韓国系アメリカ人コメディアンのケン・チョンが演じている時点で最高だ。中年芸人の彼が、BTSの美青年ジョングクの歌を口パク! そのケン・チョンが密かに想いを寄せる相手がデヴォン青木、彼女のデート相手が『13の理由』のロス・バトラー。ウェイター仲間には『シリコンバレー』のジミー・O・ヤンがいる。RZAの映画『アイアン・フィスト』のヒロイン、ジェイミー・チャンも出てるし、監督はリンキン・パークの頭脳、ジョゼフ・ハーン。これはもうひとつの『クレイジー・リッチ!』なのである。アジア系が集う祭典という意味で。こんな祭典を主催したEDMプロデューサー/DJ、スティーヴ・アオキとは何者だろう?

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2020年2月号

新しいニッポンのタブー

新しいニッポンのタブー
    • 暴力団だけじゃない【反社】の定義
    • 【山口組分裂】報道の最前線
    • 【嵐】休止後の芸能界にタブーはあるか?
    • 本当の【氷川きよし】論
    • 【社会学者】きーちゃんを苦しめる疑惑フォーマット
    • 【湯山玲子】ミサンドリー時代に合った戦略
    • 【音楽学者】芸能の性別越境を回復する存在に
    • 【丸屋九兵衛】ヒップホップときよしの交差点
    • 【ANARCHY】初期衝動を落とし込んだ映画
    • 【SEEDA】ラッパーの禁忌な生き様を描く
    • 世界の過激な【保守派リーダー】
    • 【元芸人】が政治の世界に進出するワケ
    • 【アナ雪】ステマ問題ほんとの戦犯
    • 時代を先取りする【新・麻薬王】の肖像
    • 【医療観察法】の知られざる実態

川瀬もえ、エロくてキュートで清らかに。

川瀬もえ、エロくてキュートで清らかに。
    • 小悪魔【川瀬もえ】が脱ぐ

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 表紙/華村あすか「イオンで十分なんです」
    • 【桜田茉央】ミスマガ受賞者の箱入り娘
    • 【AV界】期待の新人セクシー下着
    • 【鈴木ふみ奈】タレントと企業のカンケイ
    • 【増田と鷲見】のラブゲーム
    • 【AI】がインターネットを根底から揺さぶる
    • 【五所純子】「ドラッグ・フェミニズム」
    • 【萱野稔人】"殴り合い"はなぜ人間的なのか
    • 機構影響を受けぬ【雪まつり】
    • 【丸屋九兵衛】キアヌ・リーブスを語る
    • 【町山智浩】「リチャード・ジュエル」FBIとマスコミの欺瞞
    • 【薬物事件】をめぐる刑罰と報道の問題点
    • 小原真史の「写真時評」
    • 笹 公人「念力事報」/ゴーンの大脱出
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/「アナと雪の女王」にモヤる理由
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 大手ビールメーカー出身者が【ブルーパブ】を開業
    • 更科修一郎/幽霊、闘争で情念を語る少年マンガ。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』