サイゾーpremium  > インタビュー  > 【Awich】夫を射殺で失ったラップ界の才媛
インタビュー
ラップ界の才媛が経験した酷烈な道のり

【Awich】壮絶な人生を歩んできた、今もっとも注目すべきフィメール・ラッパーの素顔

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――「エイウィッチ、知ってる?」――そんな話題が巷を席巻している女性アーティストがいる。その求心力は、稀有な人生経験のみならず、豊かな創造力にあった。

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(写真/若原瑞昌・D-CORD)

 沖縄で生まれ育ち、その後、アメリカでの波瀾万丈な留学生活を経て、現在は沖縄を拠点に活動している女性ラッパー、Awich。そんな彼女のアーティスト活動のルーツは、9歳から親に内緒で書き始めた“詩”にあったという。

「沖縄の小さい島や家に閉じ込められているという漠然とした思いがずっとあって、夜になると不安で眠れなかった。それを解消するために詩や日記を書いて、自問自答する毎日でした」

 10代に入ってヒップホップと出会った彼女は、即座にラッパーになることを決意。14歳にして沖縄のヒップホップを集めたコンピレーション『Orion Beat』への参加でデビューを飾り、高校卒業後にはファーストEPを発表。10代にして、すでに彼女のラップは完成されているが、本人にとっては満足のいく出来ではなかった。

「“若き実力派”みたいに言われたけど、自分でかっこいいとは思えなかった。子どもだったし、意識が低かったのもあります」

 県内でも屈指の進学校を卒業した彼女は、「起業学を学び」かつ「文化を肌で感じたい」という理由からアトランタの大学へ留学。渡米してすぐに14歳年上の黒人男性と出会い、大学へ通いながら新たな命を授かることになる。

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